挨拶

ご同輩の、ご訪問、大歓迎いたします。
「なにごとのおわしますかは知らねどもかたじけなさに涙こぼるる」(西行)
徒然なるままに観想を記しています。

2014年7月12日土曜日

社会福祉法人に社会貢献活動を義務付け

社会福祉法人に社会貢献活動を義務付け 規制改革会議」の記事を見て、考えを改めた。
社会福祉法人が、社会貢献活動をしていないことを裏付けるものであり、社会福祉法人の資格をはく奪すれば済むことである。しかしながら、それができないところに問題がある。問題は、社会貢献活動が社会福祉法人の専売特許ではなくなっているところにあるのではないか。
社会福祉と社会貢献の概念が、それぞれ変化し、新しくなっているにもかかわらず、極端にいえば「社会福祉=社会貢献」として、社会貢献を社会福祉法人が独占しているところに問題の現況があるように思う。いや実際には独占できないものである。にも拘らず、縦割り行政で、公益は公益法人に、社会貢献は公益法人である社会福祉法人を中心に・・・」というイメージのままに、改革が進められているように想える。
なぜ、今回のような解決策になったのか。
「わかっちゃいるけど、やめられない」と既得権益を惜しむ所に生まれた対策とした思えない。
そもそもから考え、問題を明らかにしてみよう。半年遡って経緯を探ってみると、

社会福祉法人、財務諸表の公開4割どまり2013/10/24 20:41

  • 厚生労働省はホームページか広報誌で財務諸表を公開している法人は全体の4割にとどまると報告した。
  • 規制改革会議は「税金が入っていながら、あまりにお粗末」(岡議長)と批判し、全ての社会福祉法人に2013年度の財務諸表の公表を求めた。
  • 社会福祉法人は福祉施設や保育園、病院などを経営しており、行政から補助金や税制の優遇を受けている。

社会福祉法人の利益率、上場企業超える6% 優遇見直し論も2013/11/27 0:41

  • 非営利の社会福祉法人の利益が、収入に対して年平均6%程度と上場企業を上回っている。
  • 社会福祉法人の黒字額の合計は年間5千億円を超える。
  • 社会福祉法人は非営利性や公益性を理由に、法人税や固定資産税が非課税と優遇されている。
  • 「社会還元の意思がない法人は非課税優遇の資格がない」と指摘している。
  • 社会福祉法人は非課税措置に加え、企業が法律上参入できない特養の経営をほぼ独占し、保育所経営でも企業が受けられない補助金や低利融資を受けられる優遇がある。
  • 一方厚労省は、社会福祉法人の財務諸表の公表を14年度から義務化することを決めている。

社会福祉法人の財務巡り議論、規制改革会議2013/11/27 19:04

  • 介護や保育での企業との競争条件の公平化へ議論を深めることを確認した。

社会福祉法人に社会貢献活動を義務付け 規制改革会議2014/2/28 19:05

  • 社会貢献は低所得者向けの無料・低額介護サービスの提供が柱。違反した場合、業務停止など罰則を設けることも検討する。
  • 特別養護老人ホームの経営を社会福祉法人などに限る参入規制の緩和を今後議論することでも一致した。
  • 安易に事業から撤退できないよう、新たな規制も検討する。ただ厚労省は民間企業の参入に反対の姿勢を示している。

社会福祉法人への社会貢献義務化に慎重、厚労省2014/3/17 19:57

  • 介護や保育での企業との競争条件の公平化へ議論を深めることを確認した。

社会福祉法人に地域貢献義務付け 内部留保批判で厚労省2014/6/15 0:06
  • 社会福祉法人は2兆円の内部留保を抱えるなど利益体質に批判があり、運営の見直しを求める。
  • 義務に従わない法人には、所轄の行政庁が業務停止や解散を命じるなど処分する方針だ。
  • 地域の福祉を担うが、利益が出やすい高齢者向けの施設運営などに注力する法人も多い。
  • 介護や保育に参入した企業からは「競争条件が不公平だ」との批判が強い。
  • 財政難で公費や社会保険で賄う福祉サービスを広げにくい厚労省は、同法人を活用したい考えで、組織運営の見直し論が強まりそうだ。

「社会福祉法人と社会貢献活動」について、こちらにまとめて置いた。


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