挨拶

ご同輩の、ご訪問、大歓迎いたします。
「なにごとのおわしますかは知らねどもかたじけなさに涙こぼるる」(西行)
徒然なるままに観想を記しています。

東芝の不適切会計と企業風土

東芝の不適切会計問題が、発覚し、成果主義の企業体質が、特にフクシマ後に起きている。東電、東芝と東のつく企業に問題が集中する。いずれも、戦後復興を実現し、高度成長を支えたエクセレントカンパニーであった。
「日米合作の大東亜共栄圏構想の綻びか?」と想ったのは、『親米と反米』を読んだせいかもしれない。
事業の選択・運営に於いて、本末転倒が起きている? 「侍、東芝」に、海外の原発会社を買収する日本企業の誤算」が起きている。いや「起きるほどに社会が疲弊している」と言えるのかもしれない。懐柔されているのだ。未だに、「殿様、三菱」はアレバと組んで原発推進の旗手たらんとしている。
日本の企業・企業体質について考え、エクセレントカンパニーとして、欣喜雀躍した日本社会を解剖してみる。

不適切会計が報じられてから今日までの経過は下載の通りである。

  1. 海外の原発会社を買収する日本企業の誤算 (2015/03/10)
  2. 東芝、インフラ工事巡り調査委設置 不適切会計の可能性(2015/04/03)
  3. 東芝、決算延期で囁かれる三つの不安(2015/05/12)
  4. 揺れる東芝、3年で500億円の営業益減額も(2015/05/14)
  5. 東芝が執行役・取締役報酬カット 不適切会計問題、全容解明に時間(2015/05/15)
  6. 東芝、不適切会計 根深く ほぼ全事業に疑念拡大(2015/05/23)
  7. 東芝、夏の賞与を仮払いに 不適切会計問題響く(2015/06/04)
  8. 「不適切会計」に揺れる「東芝」を蝕む歴代トップの「財界総理病」2015年6月10日
  9. 東芝、受注時に損失認識 インフラの不適切会計(2015/06/13)
  10. 「役員は全員去れ!」株主の怒りの声に東芝・田中社長が陳謝 | (2015/06/25)
  11. 元社長2人の対立で20万人東芝グループの危機 | 東芝問題リポート(2015/07/15)
  12. 東芝:利益水増し トップ認識 不適切な処理「組織的」に(2015/07/21)
  13. 監視委:東芝への課徴金勧告を検討  - 毎日新聞(2015/07/21)
  14. 東芝利益水増し:遅れた情報公開 影響拡大の回避が裏目 - 毎日新聞(2015/07/21)
  15. 東芝:第三者委員会調査報告書の要旨 - 毎日新聞(2015/07/21)
  16. クローズアップ2015:東芝、過度な利益追求 トップが水増し認識 - 毎日新聞(2015/07/21)
  17. 東芝に利益至上主義 「チャレンジ」と称する目標値 第三者委報告(2015/07/21)
  18. 東芝に関連するアーカイブ一覧 - Yahoo!ニュース(2015/07/21)

東芝は自他ともに認める「エクセレントカンパニー」であった。

  1. 時間軸を無視した“国家プロジェクト”の罪(2006/09/08)
    • 最近は長い時間軸を見据えた経営戦略を取る例が増えてきた。東芝のウェスチングハウス買収による原子力発電事業の再構築などは、そうした動きかもしれない。少し景気が落ち着いてきたこともあり、ビジョンを持った中長期の長い時間軸の経営の重要性の認識が広まって、実行へ移せるようになったのだろう。公的部門は長い時間軸を見据えて経営すべし」と続く。
  2. ビジネスモデルの変更は不可避である(2007/09/28)
    • しかし、1979年の米国スリーマイル島の原発事故をきっかけに米国の原子力発電事業が低迷し、米国における関連企業も原子力関連の大学教育も空洞化していった。その間にも、東芝は日本国内で地道に応用技術を磨いていた。そして資本戦略を発動し、基本技術を持つ米国の企業を傘下に収めることによって、経営と技術の従属関係を逆転させたのだ。これは資本と技術の両方を生かしたビジネスモデルの変更である。
    •  ビジネスモデルの創造や変更は、企業、産業、国の成長のために一番大切なのだが、それを実行できる人は本当に限られているようだ。東芝の場合も、西田社長がいたからできたという属人的側面を否定できないように思う。 ある方の調査で米国と日本のベンチャースピリットを比較していた。「新しいことに挑戦することはいいことだと思いますか?」という問いに対して、「はい」と答えたのは米国人では91%なのだが、日本人では9%なのだそうだ。新しいことに挑戦することの大切さ、素晴らしさを若い人にもっと教えるべきだと思う。そのためには先輩たちも率先垂範して挑戦してみなければならない。もし私にはできないと思うのなら、代わりに若者に挑戦するチャンスを与え、環境を整えて応援し、できれば成功報酬も用意してあげるべきだろう。 これが日本復活のために一番大切なことだ。
  3. 社会システムデザイナーが足りない(2008/02/29)
    • 東芝の「HD-DVD」事業撤退の例で考えてみよう。素早く撤退を決断したことで、株価は上昇した。正しい経営力を発揮したことを市場が評価したのだ。「選択と集中」路線の経営とは、企業の再設計を常日頃からし続けなければならないということだ。
  4. 設計とは決断の連続である(2008/03/21)
    • 経営の手法と設計の手法には共通点が多い。東芝の経営が評価されているのは、企業戦略にとって一番大切な事業分野の取捨選択と技術開発分野の取捨選択に対する決断が的確に行われているからである。
  5. スマートコミュニティーのニーズを標準化 地域に合わせた「ローカルフット」で対応(2012/12/16)
    • 数多くのプロジェクトに参加した経験を生かし、当社はニーズを4つのパターンに分類して、スマートコミュニティーの標準モデルを設定しました。「エネルギー安定供給モデル」「広域エネルギーマネジメントモデル」「防災機能構築モデル」「共創スマートライフモデル」の4つです。これらの標準モデルに地域差によるバリエーションを組み合わせて、ローカルフィットしていきます。
  6. スマートコミュニティを通じて、「もの+こと」を提供---東芝・秋葉執行役上席常務(2014/10/31)
    • スマートコミュニティの取り組みを通じて、東芝が追求しているのは、関連システムの供給だけにとどまらない取り組みを根付かせることである。「もの」の販売のみのビジネスから脱し、関係者間の利害調整、スマートコミュニティが生み出す価値の提供といった、「もの+こと」を提供する企業に変わっていくと、秋葉氏は強調した。

問題はいずこに

  • 「もの」の販売のみのビジネスに「心」の販売を組み合わせ、「惣」のビジネスを「惣造」する事ではなかったか?
  • 誤った“長期志向”が日本企業の寿命を縮める」と合わせ、問題を明らかにしてみたい。
  • 分に過ぎたことが過ちになる。応分、適応の問題といういことである。

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