これで、籍を切ったように、欧州諸国の「難民」に対する姿勢が鮮明になってきた。
- プーチン大統領は、欧州の中東・北アフリカ政策について「地域の歴史的、宗教的、国民的、文化的な特徴を無視した彼ら(欧州)の基準の押し付けだ」と厳しく批判した。
- さらにプーチン大統領は「これはもともと米国のやり方だ」と述べ、「米国の命令に盲従している」と欧州を非難した。
- また、米国のメディアが欧州に到着した移民たちについて偽善的な報道をしていると非難し、「一部の米国メディアが、欧州が移民に残酷すぎると批判しているのを見て、私は仰天している」と語った。
それ以前の動向は「難民について その1」に載せた。
9月4日~9月10日までの記事を纏めて掲載しておく。
下図参照元:(日本経済新聞2015/09/02)
- 露大統領、移民危機は「欧州の中東政策の結果」
- EUは難民危機で「決定的瞬間」に直面=国連
- 難民:数千人、徒歩で移動…ハンガリー幹線道路混乱 - 毎日新聞
- シリア難民:アランちゃんを埋葬 父「自分を責める」 - 毎日新聞
- EU:難民問題で、アテネ近郊に窓口を計画 - 毎日新聞
- 難民受け入れで東西が分断する欧州 試される人道主義と移動の自由
- オーストリア:独へ難民の列 「希望」背負い歩く - 毎日新聞
- 難民:歩き、国境開く 特別列車、1000人ドイツ着 - 毎日新聞
- (難民 世界と私たち)流入の波、欧州揺らす オーストリア国境に人・人・人:朝日新聞デジタル
- ヨーロッパをめざし、急増する難民 | 国連UNHCR協会
- 難民殺到 移動の自由が揺らぐ欧州 本社コラムニスト 脇祐三
- 膨らむ難民申請、欧州試練 1万3000人ドイツ到着
- 難民:貧しい人、シリア出られぬ 安定求め、続く波 ブダペストから鉄路 - 毎日新聞
- 豪・NZ、シリア難民受け入れ拡大 「情勢は深刻」
- 難民対応、欧州外でも広がる ブラジル積極姿勢
- 西側の失政が難民危機招く EU、割当制巡り“東西対立”も激化
- 難民男児遺体:「頼む、生きていてくれ」発見の警官が心境 - 毎日新聞
- 難民:貧しい人、シリアから出られない 安定求めて続く波 - 毎日新聞
- 難民:2万人、ドイツ到着 「最終目的地」に続々 - 毎日新聞
- シリア難民:アランちゃん、悲しみ続く トルコの警官、息子のこと思った - 毎日新聞
- ドイツ:難民支援費 4倍の60億ユーロに - 毎日新聞
- 仏、シリア領内空爆表明 難民問題解決に本腰 「イスラム国」掃討 英は実施
- 焦点:難民危機が問うEUの真価、再び深まる「東西の亀裂」
- 西側の失政が難民危機招く EU、割当制巡り“東西対立”も激化
- EU離脱支持派が50%上回る、難民危機が影響か=英世論調査
- 難民大量流入 欧州の結束と人権が問われる
- 難民:「流入抑制へ国境閉鎖を」 ハンガリー首相、独・オーストリア首相に要求 - 毎日新聞
- (難民 世界と私たち)門戸開放、ドイツ堅持 ナチス時代の迫害反省・労働力に期待:朝日新聞デジタル
- 独、難民対策に公費1.3兆円 3日で2万人到着
- ハンガリー国境の施設、難民数百人が脱走 徒歩で首都へ
- [FT]オバマ大統領、シリア難民受け入れに尻込み
- 難民:数百人が監視突破 セルビアからハンガリーへ - 毎日新聞
- 難民:英首相、2万人受け入れ シリア周辺国に限定 - 毎日新聞
- 欧州難民問題:独副首相「年50万人程度の難民が到来」 - 毎日新聞
- 独副首相「年間50万人の難民受け入れ可能」 NHKニュース
- 欧州難民危機、知っておくべき4つのこと
- 欧州難民危機、受け入れ巡りトラブル増加 新規制の動きも
- 難民割当制に中・東欧は反発 EU、9日に提案へ
- 国連、難民問題で30日にハイレベル会合
- 難民問題「様々な対応検討」 米大統領報道官
- [FT]欧州、試される価値観 難民危機という踏み絵
- 欧州難民危機 移民経験者が支え手に
- (難民 世界と私たち)「人権とは」EU紛糾 難民16万人割り当て案発表:朝日新聞デジタル
- 難民問題に臨んでメルケル首相が行なった歴史的決断
上掲のものは、それ以来、本日(9月10日)までの記事である。これらから国際社会の常識と日本お姿勢について考えてみる。
その前に、
- 『難民問題とUNHCRの課題 アフガン難民の課題を例に』
特に「難民問題を取り巻く環境の変化」の理解がもとめられる? - 『世界の難民と日本の難民支援|日本生まれの国際NGO AAR Japan[難民を助ける会]』
◆2012年秋からAAR Japan[難民を助ける会]が、トルコ南東部で行っているシリア難民支援活動では、シリア人のみならず、シリア難民を受け入れている地域の住民にも配慮してきました。
◆世界中で5,950万人が、内戦や治安悪化などによって難民や国内避難民などとして故郷を追われ、強制的に移動しなければならない状況に置かれています。日本の人口1億2,730万と比較して考えてみると、日本人口の実に半数近くに当たる人々が世界中で難民の状態にあるということになります。このうち、1,950万人が、母国を離れ他国に逃れている「難民」、約3,820万人が自国にとどまって避難生活を送っている「国内避難民」、そして180万人が「庇護希望者」です。
◆2014年末、シリア(388万人)がそれまで最も多く難民を出していたアフガニスタンを抜いて最多の難民発生国となりました。アフガニスタン(259万人)、ソマリア(111万人)と続き、次いで、スーダン、南スーダン、コンゴ共和国、ミャンマー、中央アフリカ、イラク、エリトリアの順に難民を多く生んでいます。
◆最も多くの難民が逃げている国はトルコで、パキスタン、イラン、エチオピアと続きます。トルコ、パキスタンが上位なのは、多くのシリア難民が両国に逃れてきているためです。
現在、世界の5分の4以上の難民を開発途上国が受け入れているといわれており、経済的・社会的に発展していない国に、「難民の受け入れ」というさらなる負担がかかっているのが現状です。
◆日本に、難民認定を求めてやってくる人々がいます。2014年度には、前年の3,260人を大きく上回る5,000人が日本で難民申請を行いました。難民問題と聞くと、どこか遠くの外国での問題と思いがちだが、日本にも毎年難民が来ているのです。このうち、日本政府が難民として認定した人は11人でした。難民としては認められませんでしたが、人道的な理由を配慮し在留を認められた人が110人いて、認定者と合わせた121人が日本に在留する許可を政府から受けたことになります。
◆2013年の統計をみるとアメリカは21,171人、ドイツは10,915人、フランスは9,099人、韓国も59人を難民として認定しています。日本も、先進国として、国際社会がかかえる難民問題への適正な負担を求められているのです。
◆日本は11,319人をインドシナ難民として受け入れてきましたが、多くの人がこの事実を知りません。これまでの難民受け入れの経験を振り返り、その教訓を活かしたうえで、難民認定者や第3国定住で日本に来た人々に対し、適切な言語教育、生活支援を実施していく必要があります。 - 『欧州難民危機、知っておくべき4つのこと』
戦争と貧困:欧州への難民急増にはいくつか原因がある。シリアやエリトリアからの難民など戦争や圧政を逃れてきた人もいれば、サハラ以南のアフリカからの移民のように貧困や先行きの見えない経済状況からの脱却を求めて移住してくる人もいる。難民急増:リビアでの法や秩序の崩壊は、密航業者の仲介に道を開いた。これらの業者は難民を地中海経由でイタリアまで船で運ぶ。さらにシリアでの危機深刻化が、トルコからギリシャへの難民急増に拍車をかけた。国連高等弁務官事務所(UNHCR)によると、今年イタリアやギリシャへのボート難民は約36万5000人に達し、そのうち40%がシリア難民だった。目指すはドイツ:ほとんどの難民が北欧を目的地としているのは、経済的見通しが明るく、難民申請の受諾率が高く、手厚い保護が受けられるためだ。ドイツ単独で2015年に少なくとも80万人の難民申請を受理する見通し。負担の分担:欧州連合(EU)は約10万人の難民の受け入れを加盟各国に割り当てる新たな案を準備している。ただその案は、特に東欧の首脳らからは実行可能でないとしてすでに批判を浴びている。 - 『難民問題に臨んでメルケル首相が行なった歴史的決断』
「モラルと倫理の政治」は、ドイツと英仏間の格差を歴然とさせた
2015年9月5日の早朝、独首相のアンゲラ・メルケルは、隣国オーストリアとともに、ハンガリーで足止めを食っていたシリアやアフガニスタンなどからの難民を入国させる方針を発表した
で、整理と方向づけを行っておく。最後の記事が示すように、欧州各国の対応が大きく異なるのである。ニュージーランドやオーストラリアなども受け入れを表明した。これまで最も移民や難民の受け入れに寛容であったアメリカは及び腰だという。『難民について その3』では、各国の反応をまとめ、日本の立ち位置を確認する。そして『難民について その4』で、今、我々が為すべきことをまとめたい。
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