挨拶

ご同輩の、ご訪問、大歓迎いたします。
「なにごとのおわしますかは知らねどもかたじけなさに涙こぼるる」(西行)
徒然なるままに観想を記しています。

沖縄の人は「見えない国民」か?  基地問題を考える

国際政治のリアリズムに触れ、目を開く!

友人の大木さんから、『日本はなぜ「基地」と「原発」を止められないか』を紹介された。『「親米」と「反米」』を併せて読み、「基地」問題について再考した。
下掲の沖縄めぐる記事(アーカイブ)の4.と5.のこの間の経緯を言い当てている。

辺野古移転を阻止するには、代替案を提示するしかないのである。
16.は「在日米軍の配置を日本が主体的に考える」は、代替案として、「分散配備、ローテーション配備」は実現可能な選択肢として示している。そして、「こうした議論に頬かむりをしていて、いざ米軍が沖縄から自発的に離れるシナリオを提示した時、日本は対応できるのだろうか?」と結ぶ。現在、争点となっている「集団的自衛権」「安保法制」と関連し、重要な指摘である。

「なぜ、沖縄なのか」といえば、基地があったからとしか答えようがない。敗戦で、日本は占領された。もともと日本軍が使用していた施設が占領軍によって占拠され使用されたのだ。
その事情を『「親米」と「反米」』は詳細している。
しかし、日本が高度成長へと向かう五〇年代後半を境にして、六本木や原宿の「アメリカ」と福生や横須賀の「アメリカ」の間の断層が広がり、両者はそもそも別種であるとの認識が人々の間で成立していく。前者は最初から文化消費のレベルで完結しているかのように見なされ、後者では、基地公害や米兵の性暴力、麻薬などの問題だけがクローズアップされていくのである。
基地の統廃合が進むにつれ、沖縄と国内の負担割合が、変化したのである。
シンポジウムでは作家の佐藤優さんが、本土と沖縄の基地の比率が1952年の9対1から、72年の沖縄返還時に5対5となり、今では1対3と逆転している、と説明。沖縄をめぐる状況には「構造化された差別」があると指摘しました。(参照元:『沖縄と本土の溝、どう埋めるか 普天間飛行場の移設問題:朝日新聞デジタル』)

テロが多発する国際情勢の中で、国防の最前線に位置付けられた時、歴史的不公平感が表面化してきたのではないか。
専門化が進み、役割分担が明確化・隔絶化していくとき、「塀の向こう側に追いやられた」疎外感が沖縄にはあるのではないか。「捨て石にされた」疎外感は、歴史的に沖縄県民の中に生まれ、それが今後も固定されていくことに対する抵抗となって表面化しているのだ。
沖縄戦のような歴史は繰り返したくないのだ。
我々の「建前と本音」「辺境と属国」「主権在民」「平和主義」「民主主義」等々が問われている。
戦禍から、また汚染から身を守るためには、シェルターを設けなければならない。
汚染が拡大し、高度化すればするほど、シェルターの核壁も拡大しより高度なものが必要になる。
その核壁をどこにどのように配置するのが、最も効果的で、経済的に可能なのか。
経済的負担にどこまで耐えれるのかという所に行き着くことになる。
「基地」問題と「原発」問題とは、戦後日本の近代化政策の帰結であり、安保体制の中で日本が抱えた混んだ問題である。

『日本はなぜ「基地」と「原発」を止められないか』

目次から主なものをピックアップしてみると
「沖縄には日本の空がない」ということであり、沖縄は「今でも占領状態にある」ということだ。それが「統治行為論」を是とする「安保法体系」であり、官僚たちが忠誠を誓っているものだ。
福島では「明らかにおかしなこと」が起きている。放射性物質は汚染防止法の適応除外賭され、発生させた元凶の責任回避を目論んでいるようだ。
法律を盾に取り、政府主導で、安保体制はますます強化されていく。
その結果として生まれたのが原発難民た。にも拘らず「汚染」の実態は未だ不透明である。
そこには「安保村」という「悪の凡庸さ」も垣間見えてくる。
事実を公開するアメリカと、隠蔽したまま進んでいく日本」は、プロセスの違いを気づかせる。
我々は、「フェアプロセス」で、透明性を確保し、自己を開示することが求められる。
「オープンマインド」「ポジティブシンキング」「フェアプロセス」の三幅対を働かせ、適応課題を解決していくことが我々一人一人に問われている。
相互依存性は確実に増大している。
昨日(9月13日)、「見えない難民」というNHKのテレビ放送を視聴した。シリア国内の避難民キャンプにいる人たちが紹介された。彼らは、「難民」になれない「難民」である。
沖縄が、「見えない日本」であってはいけない。
「日本」になれない「日本」という不条理を解決しなければならない。

『「親米」と「反米」』によれば

増殖する「反米」の中で、「親米」日本の歴史的形成が行われたのが戦後史であり、そこには「日米合作の大東亜共栄圏の確立」という合意があった。
9・11後の世界でも「親米」にさせられている日本では、「基地」から溢れ出るアメリカンウェイによって、政治化される街と経済化される街の二つのタイプに分断されていった。
社会が「機能的な快適さ」から、「豊かな生活の快適さ」へと移行する中で、政治家される街として位置付けられた沖縄は、除染・環境整備の最前線に立つことになった。
基地がなければ全幅の「親米?」であったろう沖縄が、「反米」に転じたことは、「基地」が「反米」「親米」を共にもたらし、日本を分断する基地となったということである。
基地は、新たなものを創り出し、新たな秩序を常に要請するということである。

「不条理が見え、無視できない」沖縄と「不条理が見えず、無視できる」国内

『「野蛮」が「文明」を生んだ』『殺し合いが「市民」を生んだ』というように、今日があるのは軍事力を克服したからである。しかし、情報社会・成熟社会と言えども、情報力だけで生きていけるわけではない。生産力の確保が重要であり、最も生産性が高い社会体制が民主主義・自由主義経済市場なのである。その社会体制を維持するものとして軍事力が必要とされているのである。
冷戦構造が崩れ、9・11の同時多発テロ以来、「軍事力」の国際的統制がとれず、紛争が多発し、市場を混乱させているのだ。「神の見えざる手」に頼ることはできず、現代社会は「軍事力」という洗練された野蛮性を今でも必要としている。
そうであるならば、「野蛮性」が後進性、「遅れている」ということにはならない。
それよりも、問題は、「野蛮性」がもたらす過大なストレスである。
ストレスが異常な行動を生み出しているのである。これは軽減しなければならない。
さらにそのストレスを増幅しているのが「属国、辺境」意識ではないだろうか。
これは、歴史的積み重ねのうちにつくり上げられたものであり、地政学的に、避けて通れない意識である。辺境は他国に転ずる可能性が高く、警戒される対象となり、内外意識でいえば、外の方に分類されたことへ不満である。これは主体的な決定に参与できず、日本人として主体的な決定ができないという不満に通じる。日本人としての主権が侵されているということだ。
歴史意識は、歴史的怨念の存在にも眼を拓く。
新たな縁によって、怨を払拭しなければならない。

「親米」が、「反米」の難民を作っている

沖縄の人たちを「見えない国民」にしてはいけない。
「文明と野蛮」を対比し、文明の進化を、野蛮からの離脱で捉えた。マズローは、成長を5段階で捉え、第三の波は、農業革命、工業革命、情報革命を想定し、軍事力から経済力、そして情報力へとパワーシフトが起きるといった。
21世紀の知的情報社会では、軍事力という制約から解放された文明を期待し、理想とした。
沖縄の軍事基地が日常である生活は、野蛮であり、遅れたものと意識される。
沖縄は、「意思決定」を回避し続ける日本という国に「意思決定」を迫っている。
集団的自衛権を確保し、アメリカとの対等な関係を主張するのであれば、統治権限も回復すべきである。沖縄の空は米軍支配下にある。現在のアメリカ軍による占領状態のまま、国内に米軍基地があるという状況のままでいいはずはない。
この現実をよく理解することが第一である。
沖縄をめぐる記事を追い、解決策を見つけたい。

「この結果は、基地移転問題に関心のある人たちが集まったためとみられます。」とはいえ、「名護市辺野古沖への移設計画については、約8割が反対を表明」している。
政府が進める米軍普天間飛行場宜野湾市)の名護市辺野古沖への移設計画については、約8割が反対を表明。内訳は「本土や国外への移設を探るべきだ」が38%、「計画を白紙撤回するべきだ」が41%でした。一方、「辺野古移設を進めるべきだ」は8%でした。
翁長雄志沖縄県知事は次のようにいう、
たびたび申し上げていますが、沖縄県は自ら基地を差し出したことはありません。米軍に強制的に接収されて基地ができました。政府は、普天間飛行場問題の原点は危険性の除去であると言っていますが、更なる原点は、在沖米軍基地が形成された歴史的経緯にあります。幸い、このような歴史的経緯を含め、沖縄の考えを理解する本土の人も増えてきていると感じています。辺野古新基地阻止運動に取り組む辺野古基金への寄付の7割近くが本土在住の人からと聞いており、皆様の支援に感謝しているところです。
そして、つぎのように結ぶ、
シンポジウムで印象に残った発言があります。寺島実郎さんが米軍普天間飛行場の移設問題についてこう語りました。「沖縄の負担軽減問題だと思っていると間違える」。戦後70年にわたって米軍基地を背負ってきた沖縄の負担を和らげるという視点だけでは一面的という指摘でしょう。日米安保の重要性を認識する翁長知事が投げかける、在沖海兵隊の抑止力や中国に近い沖縄への基地集中への疑問。東アジア安定のため日米同盟はどうあるべきかという議論の中で、普天間移設を考えなければと感じました。 (記者の視点)

沖縄_201509

  1. 沖縄県への“遺言”(その1)
  2. 工事中断期限近づく 辺野古移設反対で集会 NHKニュース
  3. 有害物質:沖縄・浦添のハブからPCB 米軍基地内外に発生源か - 毎日新聞
  4. 統幕長会談資料:「沖縄ばかにしている」 記載内容に反発 - 毎日新聞
  5. 辺野古協議決裂:首相初出席、沖縄と平行線 対話は維持 - 毎日新聞
  6. 沖縄県民投票でも「取るべき道取る」 官房長官、辺野古移設で
  7. 政府、沖縄で新協議会 基地負担軽減や振興策
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沖縄をめぐる記事(アーカイブ)から

  1. 佐藤元首相、米圧力で沖縄訪問時の演説修正 外交文書  :日本経済新聞
  2. 沖縄の基地返還促進 “消極的”意向伝達 NHKニュース
  3. ナイ教授「辺野古移転を強行すべきではない」 | アメリカから見た世界 | 東洋経済オンライン
  4. 沖縄のアメリカ海兵隊が「日本の人質」になっているというパラドックス - まぐまぐニュース!
  5. 歴史は復讐する。中国がしたたかに進める「沖縄支配」という脅威 - まぐまぐニュース!
  6. 沖縄のこと、知っていますか?
  7. 沖縄の基地負担:改善、国連に訴え 市民団体「米に勧告を」 - 毎日新聞
  8. 沖縄慰霊の日:今は未来は「みるく世がやゆら」17歳朗読 - 毎日新聞
  9. オスプレイの安全性を説得したければこの3つが必須
  10. 米軍基地と地元の関係は渉外官頼み
  11. 日米安保の現場:軍用地料の「意図」/1 元防衛官僚、値上げ約束 名護市「政府の気持ちの表れ」 - 毎日新聞
  12. 日米安保の現場:軍用地料の「意図」/2 要請内容、事前に相談 ハンセン、地元「返還困る」 - 毎日新聞
  13. 日米安保の現場:軍用地料の「意図」/3 「辺野古移設」踏み絵に 支持しない地区、早期返還 - 毎日新聞
  14. 日米安保の現場:軍用地料の「意図」/5止 脱基地へ続く苦悩 地主結束で跡地再生も - 毎日新聞
  15. メディア、有識者、議会関係者に「沖縄の今」を発信
  16. 在日米軍の配置を日本が主体的に考える
  17. 沖縄と本土の溝、どう埋めるか 普天間飛行場の移設問題:朝日新聞デジタル

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