挨拶

ご同輩の、ご訪問、大歓迎いたします。
「なにごとのおわしますかは知らねどもかたじけなさに涙こぼるる」(西行)
徒然なるままに観想を記しています。

幸福論

幸せについて
(天声人語)幸福追求権の使われ方:朝日新聞デジタルは幸福追求権について
幸福追求権[4]の淵源(えんげん)は独立宣言》にあることを気づかせる。我々の幸福イメージは

幸せの学び(毎日新聞より転載)

幸せの学び:<その97> あるブラジル移民=城島徹
2014年05月28日 コーヒー農場の下坂匡さん  「納得できる味にならなかったのでやめることに決めました」。ブラジルで不毛な土地を開拓してコーヒー栽培に成功し、最高級の豆を日本に送り続けた下坂匡さん(76)...2014年05月28日12時16分

幸せの学び:<その96> 南ア民主化20周年=城島徹
2014年05月21日 盛り上がる会場のペコ大使(中央)ら  1994年の南アフリカ民主化から20年の節目に、日本から反アパルトヘイト(人種隔離)闘争を支えた人たちが17日、東京・元麻布の南ア大使公邸に集ま...2014年05月21日12時14分

幸せの学び:<その95> 阿修羅とスマホ=城島徹
2014年05月14日 興福寺の多川俊映貫首  天平時代(729〜749)の阿修羅像で知られる奈良の興福寺で24日、中金堂の上棟式が行われる。「天平の文化空間の再構成」を合言葉に1998年から進められてきた史跡...2014年05月14日13時27分

幸せの学び:<その94> まわしよみ新聞=城島徹
 2014年04月23日 「ご覧の通り完成!」と笑顔の参加者  日雇い労働者の多い街で知られる大阪市西成区から興味深い活動が始まった。オススメの新聞記事を持ち寄り、それを話題にしながら画用紙に張り付ける「まわしよ...2014年04月23日08時30分

幸せの学び:<その93> 満蒙開拓平和記念館=城島徹
2014年04月16日 記念館の大橋春美さん  1936年から旧満州(中国東北部)に国策として送り出された農業移民の歴史を伝える長野県阿智村の「満蒙開拓平和記念館」を訪ねた。4月25日で開館1年となるが、予...2014年04月16日10時20分

幸せの学び:<その92> 60年後の1年生=城島徹
60年前と同じポーズの下原敏彦さん  「数をかぞえる 5を頭にいれて6、7と……」。いがぐり頭の男の子が懸命に足し算をしている姿の白黒写真を見たのは南信州が雪景色となった2月半ばのこと...2014年04月09日09時00分

幸せの学び:<その91> 郷愁誘う人形=城島徹
2014年04月02日 高橋まゆみさんと人形  四季折々の自然に恵まれた長野県飯山市。まるで日本の原風景のような土地に暮らす創作人形作家の高橋まゆみさん(57)の作品に熱い視線が注がれている。畑作業で腰が深く曲が...2014年04月02日10時48分

幸せの学び:<その90> 浪江小、涙の卒業式=城島徹
2014年03月26日 横田教諭と卒業生たち  学校という場を「すばらしい」と感じさせる卒業式だった。東京電力福島第1原発事故のため避難先の福島県二本松市の廃校で再開した同県浪江町立浪江小学校から5人が卒業...2014年03月26日08時30分

幸せの学び:<その89> 小さな観光大使たち=城島徹
2014年03月19日 秋津小6年の皆さん  豪雪地帯で知られる長野県の飯山市は来春開通する北陸新幹線で東京から約2時間で結ばれる。「私たちの町は魅力がいっぱい。多くの人に来てほしい」。そう考えた飯山市立秋...2014年03月19日09時30分

幸せの学び:<その88> 永遠の不良少年=城島徹
2014年03月11日 奇跡の一夜にもらったサイン 「このライブがラストチャンスかもしれない」。ローリング・ストーンズの東京ドーム最終公演が行われた3月6日、客席にいた中年男はステージを見つめながらつぶやいた。...2014年03月11日13時47分

幸せの学び:<その87> 武器よさらば=城島徹
2014年03月05日 「いのちの輪だち」と吉田憲司教授  内戦終結後の復興をめざすアフリカ南東部のモザンビークで奇妙なアートを見たのは2003年の夏だった。「平和への祈り」を込め、戦争で使われた武器で作った楽器...2014年03月05日11時01分

幸せの学び:<その86> 菜の花で地球を救う=城島徹
2014年02月26日 表彰状を手にする藤井絢子さん  「楽しくて心がワクワクするような取り組みが大切です」。滋賀県近江八幡市安土町のNPO法人「菜の花プロジェクトネットワーク」代表の藤井絢子さん(67)が...2014年02月26日08時00分

幸せの学び:<その85> 不撓不屈の銀メダル=城島徹
2014年02月19日 銀メダルを獲得した葛西選手  ソチ五輪でひそかにメダルを期待した選手がいた。ノルディックスキージャンプの葛西紀明選手(41)だ。16年前の長野五輪で団体金を獲得したメンバーの影で、屈...2014年02月19日07時30分

幸せの学び:<その84> 社員にハピネスを=城島徹
2014年02月05日 塚越寛さん  元世界銀行副総裁の西水美恵子さんが本紙コラム「時代の風」(1月26日付朝刊)で「幸福追求の経営理念」と題して、寒天の商品を扱う南信州の伊那食品工業について触れていた。家庭...2014年02月05日11時11分

幸せの学び:<その83> 解き放つ唄の轍=城島徹
2014年01月29日 新著を手にする石田昌隆さん(左)と中川敬さん  ロックバンド「ソウル・フラワー・ユニオン」のボーカル、中川敬さん(47)は新聞なら文化欄より社会面に登場するタイプの人物だ。世界中のミュー...2014年01月29日10時27分

幸せの学び:<その83> 白銀は招くよ=城島徹
2014年01月22日 御堂筋をパレードするトニー・ザイラー氏=1959年12月15日  スキーの魅力を日本に伝えてくれた人物と言えば、筆頭はトニー・ザイラー氏だろう。1956年のコルティナダンペッツォ冬季五輪(...2014年01月22日07時30分

幸せの学び:<その81> あかりを灯す弁護士=城島徹
2014年01月08日 弁護士の春田久美子さん  「今年は年女! 私らしく、一人でも多くの皆さま方のお役に立てますよう、心身ともに健やかに過ごしたいと存じます」。幾多の苦難を乗り越えてエネルギッシュに活動す...2014年01月08日08時30分

幸せの学び:<その80> 追憶の半世紀=城島徹
2013年12月25日 弾き語りをする三浦久さん  1963年暮れの米国カリフォルニア。日本からの交換留学生の少年はラジオから流れるボブ・ディランの歌に衝撃を受けた。ケネディ大統領暗殺から間もない冬の日のことだ。...2013年12月25日08時30分

幸せの学び:<その79> アメイジング・グレイス=城島徹
2013年12月18日 弾き語りを披露した佐藤英里さん  小さな体で迫力に満ちたピアノの弾き語りを披露する佐藤英里(ひらり)さんは新潟の盲学校に通う12歳の少女だ。全盲というハンディを抱えながら天性の明...2013年12月18日17時03分

幸せの学び:<その78> 寛容の精神=城島徹
2013年12月11日 マンデラ氏の偉業を学ぶ大学生たち  「マンデラさんが世界に示した『寛容の精神』を受け継いでいきたい」−−。95歳で亡くなった南アフリカのネルソン・マンデラ元大統領。武力ではなく対話で平和を目...2013年12月11日10時27分」

幸せの学び:<その77> 惜別のリンゴ=城島徹- 毎日新聞
2013年12月04日 リンゴを手にする清水さん夫婦  晩秋の北信濃。抜けるような青空と赤いリンゴの実が山肌に鮮やかなコントラストを描く。「今年もおいしくできたなあ」。収穫を終え、清水伸三郎さん(93)と妻雪江さ...2013年12月04日15時38分

幸せの学び:<その76> 喝采=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
2013年11月27日 「喝采」を作曲した中村泰士さん  「いつものように幕が開き……」。年の瀬が近づくと、ちあきなおみさんの艶(つや)やかな「喝采」の歌声がよみがえる。1972年の日本レコード大賞受賞作だ。表舞台から姿...2013年11月27日07時30分

幸せの学び:<その75> 私たち、みんな同じ=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
子どもたちに囲まれる小林フィデアさん(2006年)  「多文化共生」をテーマに先週、東京都内の小学校と中学校で授業をした。国際化が問われるいま、異文化とどう向き合うか。私はそのヒ...
2013年11月20日07時00分

幸せの学び:<その74> ロックンロール!=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
突然現れた内田裕也さん=10月28日、銀座のバーで  深まる秋の宵、気さくな母娘が営む銀座のバーのカウンター。一人グラスを傾けていると、ドアが開き、年配の常連客が「珍しい人をお連れ...
2013年11月13日07時30分

幸せの学び:<その73> 入魂の鉛筆画家=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
木下晋さんと絵本の原画  記憶の底に沈んでいた情景が10Hから10Bまで22の階調を持つ鉛筆で描かれている。哀切を帯びた希望とでもいうような、芸術家の心に映る「色」がそこにある。【城島徹】...
2013年11月06日12時10分

幸せの学び:<その72> 良い旅を!=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
清里駅前に立つ三井恒夫さん  八ケ岳山麓で山小屋風のペンションを営む三井恒夫さん(58)は8年前に山梨県・清里にやってきた。窓辺に木漏れ日が揺れるシックな居間の書棚には動物写真家の星野道...
2013年10月23日07時30分

幸せの学び:<その71> 村上春樹ワールドの原風景- 毎日jp(毎日新聞)
エルサレム賞を授賞した時の村上春樹さん  ノーベル賞への期待が年々高まる村上春樹さんの父千秋さんを20年前に取材したことがある。「あまり私がしゃべると息子に怒られますからね」「さあ...
2013年10月16日13時28分

幸せの学び:<その70> 時空を超えるバー=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
バーテンダーの小田切善人さん  東京の街が1964年のオリンピック開催に向け急ピッチで変貌を遂げるころ、渋谷・百軒店のニッカバーに通い詰める若いサラリーマンがいた。ある晩、いつもの...
2013年10月09日14時53分

幸せの学び:<その69> 彫刻家の追想=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
橋本和明さん(右から2人目)と家族  1984年秋。和歌山県湯浅町で駐在記者をしていた私は古い蔵のアトリエで黙々と創作に励む彫刻家と出会った。橋本和明さん。当時20代半ば、口数の少ない...
2013年10月02日02時30分
  • 作者が目指す「寂静たる人間存在の空間」があった。それは3.11以降、彼の内側に芽生えた「祈り」にも通ずる世界だった。
幸せの学び:<その68> 「あまちゃん」サウンド=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
市民参加イベントで指揮をする大友良英さん  NHKの連続テレビ小説「あまちゃん」が最終週を迎えた。能年玲奈、小泉今日子、薬師丸ひろ子ら新旧アイドル、そして片桐はいり、木野花、...
2013年09月25日02時30分

幸せの学び:<その67> 失語症を知る映画=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
失語症の人も全身で感情を表現する  「俺の言葉、どこへ行ったあ〜」「どうして……、どうしてしゃべれないんだ!」。頭で分かっていて、そこまで声に出そうなのに、言葉が出てこない。悔しく...
2013年09月04日14時19分
  • 「俺の言葉、どこへ行ったあ〜」「どうして……、どうしてしゃべれないんだ!」。頭で分かっていて、そこまで声に出そうなのに、言葉が出てこない。悔しくて、身もだえる−−。長野県内の失語症の人たちや家族で作る劇団「ぐるっと一座」の奮闘を描いたドキュメンタリー映画「言葉のきずな」が今月から東京や大阪をはじめ全国で上演が始まる。病気と向き合い、懸命に自分らしく生きようとする姿を多くの人に見てほしい。
  • 失語症の人みずからが演ずる活動は一昨年春、NHKのEテレで放送され、大きな反響を呼び、その番組制作にかかわったディレクターの田村周さん(45)によって改めて本格的なドキュメンタリー映画が作られる計画が熱っぽくつづられていた。
  • 現代の医療制度やリハビリは人の内面世界をしっかり見すえたものだろうか。この映画はまるでそう問いかけるように、人と人のきずなを通した「再生」に光を当てている。
幸せの学び:<その66> 千夜一夜のおもてなし=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
ペルシャ料理とダリアさん  窓から望む山麓に異人館が連なって浮かぶ。エキゾチックなミナト神戸に観光客があふれる時代はとうに去り、風見鶏の館、うろこの家、山手八番館など個性的な建...
2013年08月28日09時32分
  • 娘のダリアさんは2歳だった1972年、イランの首都テヘランから古美術商の両親とともに日本へ移り住んだ。民族楽器サントゥール奏者でもある母プーリーさんは音楽家として活躍の場を得た。
  • イランは日本とシルクロードで結ばれていた。ダリアさんの祖父は古美術商として作家の井上靖や画家の平山郁夫らと交流し、一家がイラン革命(79年)に先立ってテヘランを離れたのも親日家の祖父の影響だ。ダリアさんは20歳のころ、NHKのテレビ番組「シルクロードロマンの旅」でレポーターを務め、「古代ガラスの研究者などゲストの学者さんからイランのすばらしさを教えてもらい、母国の文化を広く伝えたいと思った」と述懐した。
幸せの学び:<その65> インド総領事との奇縁=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
交流事業に積極的だったスワループさん  「日本での勤務は今までで最もやりがいのある仕事でした」。こんな言葉を残して一人のインド人が近く帰国する。在大阪インド総領事を務めたヴィカ...
2013年08月21日07時46分
  • この映画は、インド最大の商業都市ムンバイを舞台に、過酷な人生を体験したスラム育ちの孤児がクイズ番組で勝ち進む物語で、スリルと感動が観客を魅了した。その原作はスワループさんが初めて書いた小説「ぼくと1ルピーの神様」だ。
  • その後、同じ年のアカデミー賞で外国語映画賞に輝いた日本映画「おくりびと」の原点となった小説「納棺夫日記」を著した青木新門さんと会いに行ったり、神戸や大阪でスワループさんが企画した交流イベントを楽しんだりした。総領事は関西の風土が気に入ったようで、経済や文化の交流にエネルギッシュに動く姿が印象的だった。
  • 日印協会が発行するWeb季刊誌「現代インド・フォーラム」に寄稿した文章で彼はこう書いている。
    「日本では、名誉、忠誠、分かち合い、犠牲といった観念が生きている。2011 年の東日本大震災の際、世界中の人が日本人のこの特性を見た。地震と大津波を前にしての沈着冷静、相互扶助。パニックもヒステリーもなかった。不平不満も争いもなかった……。当然ながら、日本に来た者は誰もが日本を愛するようになる」
幸せの学び:<その64> 金子みすゞ=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
展覧会「没後80年 金子みすゞ展〜みんなちがって、みんないい。」の図録表紙  真夏の太陽が照りつけるなか、自転車で東京・高円寺の劇場に出かけた。かねて興味のあった童謡詩人、金子みすゞ(1...
2013年08月14日15時32分
  • 大正末期から昭和初期への短い期間に活躍したみすゞは没して半世紀を経て遺稿手帳が見つかり、80年代の全集発行によってようやく光が当てられるようになった。それぞれの存在には大切な役割と価値があることを表現した作品「私と小鳥と鈴と」の「みんなちがって、みんないい。」という一節はシンプルで素朴だが、凛(りん)とした力強い言葉の響きで人々の心を打つ。
幸せの学び:<その63> 尾藤スマイル再び!=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
甲子園を沸かせた尾藤スマイル  箕島高校(和歌山)が夏の甲子園球場に帰ってきた。魅力的な笑顔で知られた尾藤公さん(2011年、68歳で死去)の長男、強さん(44)が監督として父の...
2013年08月07日16時52分
  • ベンチを見ると、穏やかな表情の尾藤監督がいた。そして最後の攻撃となった九回表、大島選手の二塁ライナーで試合が終わると、「たとえ一球でも彼らに思い出を作ってあげたかった。3年間努力してきたのだから」と球場を後にした。
幸せの学び:<その62> やさしさという強さ=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
談する朴慶南さん(左)と関野吉晴さん  朴慶南(パク・キョンナム)さんの新著「やさしさという強さ」(毎日新聞社)の出版を祝う会が梅雨開けの七夕、東京で開かれた。人と人がつながる...
2013年07月10日09時13分
  • 最初に挨拶した国文学者の田中優子さんは「キョンナムさんの文章は読むと涙が止まらなくなります。本に出てくる人は目に浮かぶようで、それは彼女が相手の人ときっちり付き合っているからだと思います」とたたえた。
  • キョンナムさんは関野さんの取材で感銘を受けた話がある。遊牧民のリーダーに、「強さとやさしさ、どちらが大切か」と尋ねた関野さんは「強さ」という答を予想したが、リーダーは「強さだけでは生きる役に立たない。だけど、やさしささえあれば生きていける」と語った。新著の題名はそれに共鳴したキョンナムさんの願いが込められている。
幸せの学び:<その61> 津波てんでんこ=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
目黒区立第十中で講演した釜石小校長の渡辺真龍さん  津波に襲われそうな地震が起きたら、他の家族にかまわず「てんでんばらばらに」高台へ逃げろ、という三陸地方に伝わる教えを「津波てんでん...
2013年07月02日15時00分
  • 津波に襲われそうな地震が起きたら、他の家族にかまわず「てんでんばらばらに」高台へ逃げろ、という三陸地方に伝わる教えを「津波てんでんこ」と呼ぶ。
  • 渡辺さんは「防災教育のために二つ大事な勉強がある。一つは自分たちの住んでいる地域の自然を素晴らしいと思うこと。もう一つは地元の歴史的な偉人を何度でも勉強すること」と強調し、美しい三陸海岸の魅力や岩手県出身で関東大震災の復興に尽力した後藤新平の名を挙げた。郷土への誇りが育む自己肯定感こそ柔軟な発想の源だからだ。
  • 静まり返った体育館に野太い声が響き、印象深い言葉が続いた。「それは仁であり、愛だ。どういう愛かというと、相手の立場に徹底的に立つやさしさを持つということです」。震災からの学びを伝える重い直球が私たちの心を揺さぶった。
幸せの学び:<その60> ツルハシと文化=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
西田卓司さん=ツルハシブックスで  コメの本場で学ぼうと、千葉の高校から新潟大学農学部へ進んだ西田卓司さん(38)は若者と地域をつなぐNPO「ヒーローズファーム」を主宰する。大学生の...
2013年06月26日02時30分

  • コメの本場で学ぼうと、千葉の高校から新潟大学農学部へ進んだ西田卓司さん(38)は若者と地域をつなぐNPO「ヒーローズファーム」を主宰する。大学生のキャリア支援の研修プログラム作りや集いの場となる書店を経営。その原点には、農業で培った「耕す」ことへの深い思いがある。
  • だが、ある農家で草を刈る時期を尋ねたところ、「刈るか干すかは畑に立っていれば自然にわかるようになる」と言われ、マニュアルを求めていた自分に気付き、旅を終えた。
  • 文化や教養と訳すカルチャー(culture)の語源は「耕す」を意味するラテン語「colere」に由来するそうだ。英語に転じて、耕すのは土だけではなく心の領域にも広がったらしく、「cultivate(耕す)」「agriculture(農業)」などから想像すると、土と心が一体となって言葉の世界に根づいてきたように思える。

幸せの学び:<その59> ケニアの青い空=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
北野カルチュラルセンターで報告する山岸崇さん=2013年6月16日=清水博純さん撮影  「兎(うさぎ)追いしかの山」で始まる文部省唱歌「故郷(ふるさと)」の舞台とされる北信濃に生まれ...
2013年06月19日17時26分
  • 「兎(うさぎ)追いしかの山」で始まる文部省唱歌「故郷(ふるさと)」の舞台とされる北信濃に生まれ育った山岸崇さん(39)は3年間のケニア暮らしを体験して今春帰国した。中学校の英語教師として10年が過ぎ、「海外に出てみよう」と日本人学校の教員に応募したのだった。「おかげでモノの見方が変わりました」と実感を込めて語る。
  • 報告会の冒頭、広大なサバンナの写真を映した山岸さんは「ケニアで一番好きなのは空の色と雲の形で、綿あめみたいな形の雲が点々としていて、空の青さとマッチして、すてきな空だなあと、いつも眺めていました」と振り返った。続いて、大陸を南北に縦断するグレート・リフト・バレー(大地溝帯)の雄大な景観を見せながら、「この景色を見ていると、人間の活動ってもしかしたらちっぽけなのかもしれないな、と感じられるような場所でした」と真顔で話した。
  • 閉会後も、「日本に帰って、トイレで勢いよく水が流れているのを見て不思議な気がしました」としみじみと話し続けた。日本で当たり前のように使っている水洗トイレがいかに便利なものか改めて気付いたというのだ。
幸せの学び:<その58> 書評とバーボン=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
「中島書店ブログコーナー」と中島博子さん  千葉銀座商店街の中島書店本店。ここには地元の元教師たちが推薦する書籍を並べた名物コーナーがある。店を切り盛りする教え子を支えようと、恩師ら...
2013年06月12日02時30分
  • ネット販売や大型書店進出で苦境に立つ街の本屋さんにとって、先生たちは心強い応援団となっている。
  • 「どんな方法でやろうか」。元教師2人と足澤さんは近くの旅館に泊まりこみ、作戦を練った。新刊以外でも「可」とし、3人が交代で書評をほぼ毎週1冊ずつ出そうと決めた。こうして2011年4月、店のブログで恩師たちの「書評コーナー」が始まった。今夏には100冊を超えそうだ。
  • 「私の心の中に爽やかな秋風をもたらせてくれたようです」「この本で初めて知った『トウモロコシの贈物』、アーリー・タイムスというバーボンウイスキーを飲んでみようと思いました」……。
幸せの学び:<その57> 昭和の町=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
森川豊国堂の店舗とミルクセーキ  大分県北東部に突き出た国東半島の付け根にある豊後高田市に昭和30年代の雰囲気をたたえる商店街「昭和の町」がある。同じ県内の日田市で35・4度を記録する今年...
2013年06月05日02時30分
  • 大分県北東部に突き出た国東半島の付け根にある豊後高田市に昭和30年代の雰囲気をたたえる商店街「昭和の町」がある。同じ県内の日田市で35・4度を記録する今年初めての猛暑日となった5月24日の昼下がり、その商店街の製菓店「森川豊国堂」でレトロな絶品スイーツを味わいながら、「昭和」にこだわる町おこしの物語に触れた。
  • ミルクセーキもアイスキャンディーも戦前のレシピで昔ながらの味を守っているという。なるほど、これなら体力の弱った高齢者も懐かしい味が恋しくなるだろう。
  • 「私たちは横浜のラーメン博物館など全国を視察してアイデアを探り、『昭和というキーワードでいけるぞ』と確信を持ったのです」。森川豊国堂3代目店主の森川克己さん(64)は振り返る。
  • 「会話を通した人と人とのつながりに元気をもらったり、差し上げたりできる。そんな商店街にしたい」。激動の昭和を支えた団塊世代の森川さんはしみじみと語る。駄菓子屋、クジラの竜田揚げ給食、オート三輪車、ボンネットバス……。懐かしい昭和と“対話”しているうち、「ふつうに暮らしていくことの幸せ」が尊いものに思えてきた。
幸せの学び:<その56> マウンテンゴリラ- 毎日jp(毎日新聞)
ルワンダの山岳地帯に生息するマウンテンゴリラ=2003年夏に撮影  九州への出張でANA便に乗り、何気なく機内誌「翼の王国」5月号をめくっていたとき、「アッ」と思わず手を止めたページがあっ...
2013年05月29日02時30分
  • 私が参加した2003年夏のツアーでは山を登り始めて2時間したころ、緑の樹林がガサガサと揺れ、黒い毛のゴリラの群れ十数頭が現れた。イメージと違って意外なほどおとなしく、数メートル先で寝転がる姿に「同じ仲間なのだ」と安らぎすら感じた。
  • 80年代に年間6000人以上訪れたツアー客は、大虐殺の起きた94年は61人、内戦で治安が悪化した98年にはゼロに転落し、ようやく平和の訪れで今世紀初頭に5000人台へと盛り返した経緯がある。私たちをガイドしたフランシスという青年の「この国では心と体に傷を負った人々が懸命に生きている」という言葉も忘れられない。
  • 「不幸な歴史を直視しよう」などと啓蒙的な物言いをしなくても、あとは旅人の感性や想像力に任せればいいではないか、と考え直したのだ。
幸せの学び:<その55> 25年目の大記録=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
2000安打を達成した谷繁元信さん  プロ野球、中日の谷繁元信捕手(42)が5月6日のヤクルト戦で史上44人目の通算2000安打を達成した。1988年夏、甲子園に島根・江の川高(現...
2013年05月22日02時30分
  • その秋、大洋(現DeNA)にドラフト1位指名され、翌89年に入団。下位の打順ながら横浜、中日を通してコツコツとプレーし続け、25年目に大記録を達成した。42歳4カ月での2000安打到達は史上最年長。しかも2803試合目と、最も多くの試合を要した。捕手では野村克也さん(元南海など)、古田敦也さん(元ヤクルト)に続く3人目の快挙だ。
  • 恩師の祝福に彼は「これで終わりと思ってないですし、体がボロボロになるか心が折れるまで頑張ります」と笑顔で答えた。20代、30代に「谷繁クン」はどれだけ多くのことを学んだことだろう。
幸せの学び:<その54> 天使の分け前=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
世界有数のウイスキー評論家の土屋守さん  ウイスキーが樽で熟成して風味を深めていく際、わずかに蒸発する量を「天使の分け前」と呼ぶ。それをタイトルにした名匠ケン・ローチ監督の映画が公開さ...
2013年05月15日09時20分
  • ウイスキーが樽で熟成して風味を深めていく際、わずかに蒸発する量を「天使の分け前」と呼ぶ。それをタイトルにした名匠ケン・ローチ監督の映画が公開されている。スコッチウイスキーの故郷スコットランドを舞台に、社会から落ちこぼれた少年の再生を描いた作品だ。あたたかな余韻とともに、スコッチの世界に挑んだ人物の顔が浮かんだ。
  • 「探検家がなぜウイスキー評論家に?」。一度聞いてみた。彼は答えた。「かつては地球上の空白を埋めるのが探検家だったけど、もはや未踏の地など僕らには残されていなかった。英国に移住しスコットランドのパブに行ってシングルモルトの記事を書こうとしたら、ロンドンにも文献がない。蒸留所はスコットランドに120ぐらいだから探検部精神で現場を知れば本を書けると思った。まさにシングルモルトが現代の“未踏峰”だったんだ」
  • 不良だった主人公がウイスキーのテイスティング能力を見出され、人生の転機を迎える筋書きだ。社会の底辺でもがく若者への愛情、権威への風刺、人生への希望がヒューマンコメディとして描かれていて、実に後味がいい。
幸せの学び:<その53> アフリカ激写30年=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
エチオピアで取材する中野智明さん=2003年9月  30年を機に、「アフリカから何を学びました?」とメールすると、「サハラ砂漠周辺国」にいた彼から、アフリカを「粗削りだけど、輝き...
2013年04月24日17時15分
  • 「エチオピアおもしろいですよ。一緒に取材に行きませんか?」。10年ほど前、ヨハネスブルク(南アフリカ)で特派員をしていた私の家を彼が訪れ、岩窟教会や美しい女性の写真を示しながら熱心に誘ってくれた。50回ほど現地取材を経験している彼と同行取材が実現したのは2003年のエチオピア暦で新年に当たる9月だった。
  • アフリカは平穏な日の訪れることのない大陸だ。中野さんは内戦で荒廃した国々や悲惨な争いの犠牲となって家を失う女性や子どもの姿を追い続けてきた。取材した国の数は40カ国を超え、危険な体験も数多い。ソマリアの首都モガディシオで武装した男たちに足下を威嚇射撃されカメラ3台を強奪されたり、南部スーダンで軟禁生活を10日間強いられたりしたこともある。そして06年にはコートジボワールの難民取材で交通事故に遭い、骨盤破損でパリに搬送され、手術とリハビリで4カ月半入院した。
幸せの学び:<その52> ひとつのコリア=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
ハナのポスターを持つ鄭さん  91年に千葉市で開かれた世界卓球選手権大会に韓国と北朝鮮の南北統一チームが出場し、女子団体で歓喜の優勝を果たした。葛藤や衝突を超えて友情が芽生えた実話を...
2013年04月17日16時25分
  • 91年に千葉市で開かれた世界卓球選手権大会に韓国と北朝鮮の南北統一チームが出場し、女子団体で歓喜の優勝を果たした。葛藤や衝突を超えて友情が芽生えた実話をもとにした韓国映画「ハナ〜奇跡の46日間〜」が20日から日本で公開される。緊迫する北朝鮮情勢に多くの映画館が上映を尻込みするなか、この作品に希望を託す在日コリアンの思いに触れた。
  • 東京で鄭さんが企画した14日の公開記念イベントに出かけると、各界の在日コリアンが集まっていた。作家の梁石日(ヤン・ソギル)さんは「非常に示唆に富んだ映画です。製作した人たちの思いを私たちのこととして協力したい」とあいさつし、エッセイストの朴慶南(パク・キョンナム)さんは「私の人生で最も感動した映画かもしれない」と語った。
幸せの学び:<その51> NIEタイム=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
NIEタイムで写真を見せ合う1年生  楽しみながら新聞に触れる学校での取り組みが広がっている。「NIE(エヌ・アイ・イー)」と呼び、「今」を学ぶ教材として新聞を授業で使ったり、新聞を作...
2013年04月10日02時30分
  • 赤見台第一小学校では「自ら学び、考え、活かそうとする赤見っ子の育成−新聞を取り入れた学習活動を通して−」をテーマに、2年前からNIEの実践研究に取り組んできた。吉田順明(よりあき)校長と各教室を回ると、「NIEコーナー」とタイトルのついたスペースが壁にあり、担任が選んだ記事や児童が気に入った記事を貼り付けたシートが掲示されていた。吉田校長は「いつも新聞が身近にあるよう環境を整えていて、学年の発達段階に応じて先生たちが工夫しています」とにこやかに語った。
  • 保護者から「ニュースを見ていて知らない言葉を質問することが増えた」「習慣とまではいきませんが、新聞を手にすることがとても多くなった」などの声が寄せられているという。知識偏重を脱し、思考、判断、表現をより重視しようという学力観にも合致する実践だが、社会とつながる新聞との出合いが笑顔で始まる光景も「いいね!」。
幸せの学び:<その50> 新たな扉を開けて=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
手代木慶さん、幸さんの姉妹=日本新聞博物館で2012年12月15日  昨年の第3回「いっしょに読もう!新聞コンクール」(日本新聞協会主催)小学生部門の最優秀賞を受賞し、春から中学生...2013年04月03日12時16分
  • 最優秀賞に輝いた応募作はロンドン五輪で注目を集めた南アフリカの両足義足のランナーを追った記事「ピストリウス義足の挑戦」(2012年8月4日付毎日新聞朝刊)について家族らの感想を聞き、意見をまとめたものだ。偶然、慶さんはロンドン五輪のスポンサーが募集した「ちびっこジャーナリスト」に選ばれ、ピストリウス選手の力走を現地で見た。その感動から最初は「義足の選手であっても出場してもよいと思う」と書いた。
  • 新潟で会った慶さんは、小学生になる妹の幸(ゆき)さん(6)とクレープを夢中で口にする無邪気さも見せたが、ピストリウス選手の事件のことは「これからは英語も含め多くの報道に触れ、いろんな考え方や見方があることを学びたい」と冷静に話してくれた。
幸せの学び:<その49> 卒業式のメッセージ=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
卒業式で「継続の大切さ」を説いた関口修司さん  「継続は、いつしか習慣となり、確かな力となって、実を結ぶ」。東京都北区立東十条小学校で25日、卒業式が行われた。晴れがましい笑顔で...
2013年03月27日08時39分
  • 関口さんは毎朝、出欠者の報告で校長室に顔を出す1年から6年まで全クラスの日直係に1枚のカラーコピーを渡すのを日課にしてきた。そこには時事的なテーマに沿ったメッセージをつづり、みずから筆をとった絵や新聞記事を添えてある。2010年春に東十条小に赴任して間もない6月から始め、これまでの3年近くで約700枚を数える。
  • 「この子たちには『新聞で力をつけた』という実感がある。これからも努力と挑戦を続けてほしい」。そんな校長先生の思いに、卒業生たちは心から応えてみせたのだ。
幸せの学び:<その48> かぞくのくに=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
おおさかシネマフェスティバルで花束を贈られるヤン・ヨンヒさん  日本から北朝鮮に渡った兄が病気治療のため一時帰国した時の実体験をもとにしたヤン・ヨンヒ監督(48)の映画「かぞくのくに」...
2013年03月20日21時14分

  • 身を切るような苦悩を抱えながら、「私は、私として生きる」と腹をくくり、正直に自分の思いを作品に昇華させた姿を「あっぱれ」だと思う。
  • 朝鮮大学校を出たヤンさんは大阪朝鮮高校の教師、劇団の役者、ラジオのパーソナリティーなどを経験し、屈辱と劣等感も味わった後、ニューヨークに6年間滞在して映像を学んだ。その間、治療のため帰国した3番目の兄を実家で迎え、やがて次兄一家の暮らしを現地で撮ったドキュメンタリーを制作し、高く評価されるようになった。
  • 「北朝鮮への入国禁止処分を受け、謝罪文を書くように言われていますし、兄たちのことも心配ですが、それでも私は撮りたい。ドキュメンタリーを作るかどうか15年間悩んできましたが、“政府認定の問題児”になろうと思ったのです」
  • 心を病んだ長兄の姿に「壊れた兄を誰もどうすることもできない」と涙した日の翌朝、ヤンさんはこう誓った。「私は今日、この瞬間から、『誰かのため』に生きることをやめる。自分のためだけに生きてやる。『自分のため』に生きられない兄たちの代わりに、私がわがままに生きてやる!」。なんと率直で、潔いのか。私は改めて感動に浸っている。

幸せの学び:<その47> 3・11と方丈記- 毎日jp(毎日新聞)
2013年03月13日 生徒たちと思い出を語る伊吹侑希子さん(中央)=京都学園高校で2月28日  「ゆく河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず」−−。人の世の無常観を表現した鴨長明の随筆「方丈記」は大災害...2013年03月13日02時30分
  • 「ゆく河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず」−−。人の世の無常観を表現した鴨長明の随筆「方丈記」は大災害の克明な描写でも知られる。東日本大震災をきっかけに、この中世文学を素材に新聞を作り、多くのことを学んだ高校生たちが京都にいた。
  • 方丈記は平安後期の地震、竜巻、飢饉(ききん)、大火などの自然災害が詳細に描かれ、東日本大震災の社会状況と重ね合わせて読み解かれることがある。
  • 生徒たちは元暦2(1185)年の文治京都地震のこんな原文とも向き合った。 ≪おびただしく大地震(おおない)ふること侍(はべ)りき。そのさま世の常ならず、山は崩れて河を埋み、海は傾(かたぶ)きて陸地をひたせり……≫
  • 「方丈記を読み、衝撃的な出来事を伝えることの大切さを学んだ。自分たちがしないといけない責任を感じている」(石黒みずほさん)▽「東北の人の気持ちを考えて書いた」(萩森仁さん)▽「いまある生活について、もっと考えるようになった」(岩田華奈さん)▽「相手にうまく伝えることの大変さを新聞作りで知った。考えて整理して、表現する力が身についた」(松尾友貴さん)
幸せの学び:<その46> サハラの「遺言」=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
トンブクトゥで出会ったトゥアレグ族の青年  歌舞伎のように、父から息子への仕事の伝承は古今東西で行われている。西アフリカ・マリの世界遺産都市トンブクトゥで出会った遊牧民の青年もそう...
2013年03月06日02時30分
  • 歌舞伎のように、父から息子への仕事の伝承は古今東西で行われている。西アフリカ・マリの世界遺産都市トンブクトゥで出会った遊牧民の青年もそうだった。サハラ砂漠を越えるラクダのキャラバン(隊商)を率いた父の「遺言」が美しい詩のように語られたのだ。
  • 古都トンブクトゥは金を求めるアラブの人々と塩を求め北上してきた黒人たちの交易で栄え、14世紀に黄金都市伝説がヨーロッパに伝わった。15世紀ごろにはイスラム神学校が100校以上あり、イスラム教や天文学などの研究で学術都市として知られ、往時のモスクも残る。だが、現在は砂漠化の最前線にあり、町ごと砂にのみこまれようとしていた。
  • あれから9年。それは淡い感傷に変わった。トゥアレグ族と共闘してマリ北部を制圧したイスラム過激派が昨年春、トンブクトゥを支配下に置き、6月には偶像崇拝との理由で歴史的な遺産である聖廟(せいびょう)を破壊した。マリ政府の要請でフランスが軍事介入して奪還したが、この介入は、日本人10人が死亡したアルジェリア人質事件を誘発したとも言われ、ロマンあふれる世界遺産都市のイメージは暗転した。
幸せの学び:<その45> 乙女の2・26事件=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
2・26事件の思い出を語る鈴木忍さん。手にする写真は結婚式の記念写真  数奇な運命はなお続く。5年後の結婚式で仲人を務めてくれた東条英機・陸軍大臣は間もなく総理大臣となって日米開...
2013年02月27日06時56分
  • 東京のマンションで一人暮らしの鈴木忍さん(94)は旧満州(中国東北部)・公主嶺の熱気を忘れない。国家改造や維新を唱える青年将校や民間人の青年同志会に共鳴する父から「すぐ上京し、届け物を」と言われた。大連の女学校を出た翌年だ。「父の命」を意気に感じ、朝鮮半島を鉄道で駆け抜け、釜山から下関へ船を乗り継ぎ、三日三晩かけて到着した。
幸せの学び:<その44> 死刑台から教壇へ=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
再審無罪判決の報告会で花束を受ける康宗憲さん=東京都文京区で2月15日  「拷問はリンチのほか、体にコイルで電気を流されました」。その男性の話に私は圧倒された。1989年のある晩、...
2013年02月20日02時30分
  • 彼には小学校の同期生に牧田清という情熱的な写真家がいた。写真集「良心囚のオモニたち」などを出したが、06年に病死した。私は「牧田さんも一緒だったようです」とメールしていた。
  • 75年11月、「北朝鮮のスパイ」として逮捕され、1審、2審、3審とも死刑判決を受け、77年3月に死刑確定。82年に無期懲役に減刑されるまで手錠に縛られて過ごした。
  • 康さんは拷問に屈した「ふがいない自分」を長年許せずにいたが、「自分を許さないと何も始まらない」と覚悟を決め、再審請求した。
  • 「私は三つのことを学びました。ただひたすら待つこと、黙々と耐えること、そして家族を愛し、友人を愛し、仲間と未来の歴史を創ることです。私は誠実に、謙虚に、し烈に、これからの日々を生きようと思っています」。康さんは報告会の話をこう結んだ。
幸せの学び:<その43> 勘三郎さんの「遺言」=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
あの笑顔は戻らない。悲しみを乗り越えて歌舞伎の伝承を−−。六代目中村勘九郎さん(右)の襲名披露のお練りの後であいさつした勘三郎さん(中央)。左は七之助さん。  歌舞伎界をけん引...
2013年02月13日07時46分
  • 勘三郎さんが白井権八を演じた鶴屋南北の一幕「鈴ケ森」に続き、いよいよ口上へ。中村屋一門を支えるように、中村吉右衛門さんと片岡仁左衛門さんが東西の抑えとして座り、坂東三津五郎さんら新勘九郎の誕生を祝うにふさわしい豪華な顔ぶれが並んだ。
  • 「この当代の勘九郎は真面目がとりえでございます。真摯(しんし)に芸に向き合うと思いますし、そうでなければ困ります。そして本当に精進を重ねまして、ゆくゆくはあっぱれ歌舞伎役者となってもらいたいものでございますが、それには皆さま方のご支援ご声援がなければかないません。なにとぞ若き勘九郎、行く末永く、お見捨てなく、ごひいき、お引き立てを、私からもお願いを申し上げまする次第でござりまする」
幸せの学び:<その42> ことばの貯金箱=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
新聞から切り抜いた言葉をワークシートに張る子どもたち=東京都北区立東十条小学校で1月23日  東日本大震災の被災地のプレハブ仮設住宅で、新聞から大切な言葉を切り抜く「ことばの貯金箱」...
2013年02月06日07時13分
  • 東日本大震災の被災地のプレハブ仮設住宅で、新聞から大切な言葉を切り抜く「ことばの貯金箱」という取り組みが始まった。救済や追悼、再生や希望など心の叫びを託す言葉を探して台紙に貼る試みだ。年配の人から子どもまで世代を超えて広がり、東京でも実践する小学校が現れた。
  • 「あなたもすぐにできます」「体験してみませんか?」「言葉の億万長者になりましょう」。渡辺さんは「ことばの貯金箱」の伝道師として被災地の学校も回る。教師になる前のアナウンサー時代に培った巧みな話術が生きる。手ほどきを受けた仙台の中学生たちは未来への思いを込めた言葉を並べた。「なせば成る」「再生へ 心ひとつに」……。
  • 児童らは「心の貯金箱」と書かれた手作りの紙箱を取り出し、新聞を机に広げた。「言葉を箱に入れるときには大きな声で『チャリーン』と言ってくださいね」。先生の掛け声を合図に子どもたちは喜々としてハサミを動かし始めた。「変わらぬ輝き」「あきらめない未来」「人間を信じたい」「未来向いて世界と交流」……。
幸せの学び:<その41> 神戸ジャズクイーン=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
ジャネット啓子カワスジさん  ミナト神戸に出張した夜、異人館街へつづく北野坂のジャズクラブで旧知のジャズシンガーのライブがあった。70年代後半に東京でスカウトされ芸能界入りしたが...
2013年01月30日02時30分
  • 「日本のジャズ発祥の地」といわれる神戸にはジャズのライブ演奏を聴ける店が多い。その神戸のインターナショナルスクールで小中高と過ごしたジャネットさんはイギリス人の父が好んだ洋楽を童謡代わりに聴いて育った。
  • 「芸能人になると自分に素直に生きられない。私のペースでじっくり歌いたい」。懐かしい六甲のふもとの街へと戻った。
  • 「見知らぬファンよりも顔なじみの人たちと笑顔を交わしながらのライブが私の目指すステージ。幸せは関西に待っていてくれたのね」
幸せの学び:<その40> オオカミの護符=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
「オイヌさま」の札と小倉美惠子さん(提供:ささらプロダクション)  東京オリンピックを翌年に控えた昭和38年、小倉美惠子さん(49)は多摩丘陵の農家に生まれた。周囲の山や小川が掘り返...
2013年01月23日02時30分
  • 旧家の戸口や土蔵に貼られた「オイヌさま」と呼ばれる、長さ30センチほどの細長い札だった。鋭い牙を持つ黒い獣(オオカミ)が描かれ、祖父母は盗難や火災から守ってくれると信じていた。
  •  「オイヌさまの札をあまり見なくなったひとつの理由は、スクールゾーンにあるオオカミの絵に保護者から『気持ち悪い』『怖いから取って』との声が出たことで学校がよく調べないまま農家に伝え、お百姓さんも納得したからです。どちらが悪い、というのではなく、知る機会がなかったのです。オオカミの信仰が我々の血の奥にあることを知れば、むしろ新住民のかたの方が受け止めてくださいます」
  • 「世の中には大切で必要なのに、まだ仕事になっていないことがたくさんあります。自分の中に『ずっと気になっている大切なこと』がある人は自分で『仕事』を作っていくきっかけになるかもしれません」。地元の小学生あての手紙に小倉さんはこう書いた。みなさんの身の回りに重要なヒントがありますよ、という明快なメッセージである。
幸せの学び:<その39> 上海珈琲開拓者=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
焙煎したコーヒー豆を手にする繁田武之さん(手前)と焙煎士の濱岡達幹さん  超高層ビルの建設ラッシュに沸く上海は日々刻々と表情を変える。急成長する国際都市の鼓動を感じながら約5万600...
2013年01月16日02時30分
  • 「大学に行くより、世界を直接見てこよう」。東京・阿佐ケ谷のお茶屋さんの三男に生まれ、19歳でブラジルに渡った。コーヒー農園で1年修業し、中南米、米国、ヨーロッパを経てイースター島など南太平洋の島々を回った。戦後30年近くたってフィリピンの密林で発見された小野田寛郎さんがブラジルに開いた農場で手伝ったり、冷戦下のベルリンめざしてビザのないまま船で東ドイツに入国しかけ、その船で送還されたりしたこともあった。すべての体験が今につながっている。
  • 今世紀初頭、新天地・上海へ。ある商社の提案で日本式自家焙煎コーヒーを出す上海初の喫茶店「上海珈露夢珈琲」を開き、現地従業員に豆選びから焙煎、接客まで手取り足取り教えた。商習慣や法律の違いなど障害を越え、いざチェーン展開という段階で中国人スタッフから「独立したい」と言われ、はしごを外された。店をやめるしかなかった。
幸せの学び:<その38> 父をめぐる旅=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
映画で父の足跡をたどった中村倫子さん  美術界の古い体質や権威、閉鎖性に異を唱えた反逆の日本画家・中村正義(1924〜77)。その内面に迫るドキュメンタリー映画「父をめぐる旅」が完成し...
2013年01月09日02時30分
  • 「僕はね、当たり前の事を、あたり前に言ってるだけだよ」。世にはびこる事なかれ主義に立ち向かった芸術家の潔さが心に響く。
  • 「1960年代カウンターカルチャー沸騰の時代、自由で革新的な問題作を生み、画壇に新風を吹き込んだ異端児」「写楽に、ピカソに、ゴーギャンに、ウォーホールさえ、ぶっ飛ばした天才画家!」(映画パンフレット)だった。
  • 高校の仲間うちで回した交換ノートに倫子さんはあっけらかんと「学校をさぼって八高線に乗って一人ピクニックを楽しんできました」と書いたことがあった。私は突き抜けるような彼女の素直さに心を動かされた。今度の映画に登場する彼女もあの日と同じようにすてきだ。それは、自分に素直に生きようとしたお父さんの潔さとも重なる。
幸せの学び:<その37> 芝浜=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
コハダを手にする「魚吉」の田中元子さん=港区芝2で12月25日  JR山手線田町駅北側にある本芝公園一帯はかつて海岸で、雑魚場(ざこば)と呼ばれていた。江戸時代には芝の浜にも小さい魚が揚がり、..
2012年12月26日02時30分
  • 談志に17歳で弟子入りした立川談春は初めて聞いた師匠の落語が「芝浜」だったと自伝的エッセー「赤めだか」に書いた。「人生で受けた最初のショック」「聴き終わったあと僕はしばらく立てなかった」と述懐している。談春が築地での修業を命じられた時、談志はこう言ったそうだ。「魚河岸はいいぞ。夜明けの風景なんぞ芝浜やる時にきっと役に立つ。まァ、そういうことだ」
幸せの学び:<その36> 「匿名の善意」30年=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
「匿名の善意」30年=城島徹 2012年12月19日 「まちかどのフィランソロピスト賞」の表彰式に臨んだ三木秀夫さん  事情があって親と離れて暮らす子どもたち約3万人が全国の児童養護施設で年の瀬を迎えている。こうした施設は2年前に...
2012年12月19日02時30分
  • 帯広市で社会福祉法人が営む児童養護施設「十勝学園」には前身の市営施設「平原学園」だった30年以上前から3000円分の図書券が毎月届く。総額では100万円を超えたことになる。だが、贈り主の手がかりは「三木」という名字しかなかったため、学園では寄付で購入した本を「三木文庫」というコーナーを設け並べてきた。
  • 「心配しているおじさんがいることをこの子たちが知って傷を癒やせるなら今後も続けていきたいです」
  • 核家族化が進み、地域コミュニティが急速に消失して「無縁社会」が広がるなか、三木さんが届け続ける「希望」は多くの子どもたちを勇気づけてきたに違いない。

幸せの学び:<その35> ハーレムの熱い日々=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
子どものころの写真を囲むZULUと吉田ルイ子さん=2011年11月12日、東京都内で  ZULUは8歳の時の出来事を振り返り、さらに「もう一人、あこがれの人物ジミー・クリフも紹介...
2012年12月12日07時30分
  • ≪黒人スラム街にともに暮らし、黒人たちを撮り続けたフォトジャーナリスト吉田ルイ子−−貧困・麻薬・差別に象徴されるニューヨーク・ハーレムで、人間が人間であることを取り戻すことに目覚めた黒い肌の輝きを、女の感覚とカメラの冷徹な眼でヴィヴィッドにつかんだルポルタージュ≫(講談社文庫のカバーより)
  • 祖母は公民権運動に身を投じ、黒人解放指導者マルコムXが暗殺された現場にも居合わせた日系女性ユリ・コウチヤマさん。この一家とルイ子さんとの交流はあの本でも重要なシーンとなっている。
  • 「僕たちが知り合って40年余り、数え切れないほどの思い出がある。中でも大切なのは僕にとって初めてのコンサートに連れてってくれたこと。なんとマービン・ゲイのコンサートで、ショーが終わると僕を楽屋の彼に会わせてくれたね」
幸せの学び:<その34> レバノンの黒い瞳=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
石黒マリーローズさん  聖書にまつわる著作が多いレバノン人の石黒マリーローズさん(69)は日本に暮らして40年になる。「キリスト教とのかかわりが強い西洋文化は聖書を知るとすごく理解...
2012年12月05日02時30分
  • さて、ファクスのタイトルだが、実は新著「英語で読む 罪と悪の聖書」(コスモピア)を意識したものだ。本の題名からして刺激的で、罪や憎しみ、いじめ、悪口など、人々の幸福を破壊する「悪魔」に焦点を当てている。
  • 目次には刺激的な文字が並ぶが、著者は「世界にはびこる悪魔の存在理由を知ることが救いとなり、その解決方法を模索している人びとにとって手助けとなると信じております」と語りかける。
  • そういえば「さようなら(good−bye)」が「神のご加護を(God be with you)」の短縮形だと教えてくれたのも彼女だった。

幸せの学び:<その33> 戦災孤児とバレエ=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
ミケーラが登場する「ファースト・ポジション 夢に向かって踊れ!」12月1日Bunkamuraル・シネマにてロードショー(C)First Position Films LLC  内戦...
2012年11月28日06時30分
  • 内戦で約5万人が死亡し、反政府勢力の兵士に数千人の国民が手足を切断された西アフリカのシエラレオネ。戦渦に巻き込まれて孤児となった少女が米国人夫婦の養子になり、バレエのスターをめざす様子が、近く日本で公開される映画「ファースト・ポジション 夢に向かって踊れ!」に描かれ、そのひたむきな姿が心を打つ。
  • 黒い肌ゆえに主役を演じられない差別も体験した。それでも努力と情熱で卓越した技術を身につけていく。従来のバレエの世界でハンディとされてきた筋肉質な体格が新たなバレエの地平を切り開いていくように、強い生命力とたくましい躍動感を舞台に放つ。
幸せの学び:<その32> 101歳の輝き=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
101歳で現役の安藤久蔵さん  東京・西荻窪の安藤久蔵さんは「101歳のコーヒー豆店主」として地域の人やメディアから熱い視線を浴びている。自分で焙煎(ばいせん)した豆を自転車で配達し...
2012年11月14日02時30分
  • 東京・西荻窪の安藤久蔵さんは「101歳のコーヒー豆店主」として地域の人やメディアから熱い視線を浴びている。自分で焙煎(ばいせん)した豆を自転車で配達し、一人で南米やアフリカの産地を毎年訪ねるというから驚く。
  • 「大きな獲物を」と鯨を追って世界の海をまたにかけた。その間、日中戦争で出征し、太平洋戦争では日本軍が大敗したインパール作戦に加わり、過酷なジャングルでトカゲやヘビを食べて生き延びた。
  • コロンビアで雇ったポーターから「安く買いたたかれるコーヒー豆を正しい価格で買ってほしい」と懇願された。85歳、素人で輸入豆卸売り店を開いた。採算より心意気だ。見本の豆を背負い全国を回り、今では80軒もの取引先がある。
  • 「いい天気だったけど、次第に空が暗くなってね。それは雲ではなく煙だったの。焼けたハガキの紙片が降ってきて、そこに『本郷』の地名があって、東京は大変なことになっていると知ったんだ」
  • すると安藤さんはこう励ました。「やれますよ。あなたはまだ若いから。僕にとっては息子みたいなもんだよ」
幸せの学び:<その31> 子ども歌舞伎=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
子ども歌舞伎を上演した有田川町立城山西小の児童たち  28年前の秋、紀伊半島の山あいにある過疎の集落で、伝統の農村歌舞伎を受け継ぐ若者たちを取材した。和歌山県清水町(現有田川町)二川地...
2012年11月07日02時30分
  • 二川歌舞伎は豊作を祈って地元の城山神社に奉納される。昔はそれが唯一の娯楽で、戦後は過疎化の影響で一時途絶えていたが、地元で二川歌舞伎保存会が結成され、三番叟を復活させた経緯がある。
  • 28年前の私と同じように若手の駐在記者が本番前の練習を取材しに来たという。22歳だった姫役の谷窪さんは現在50歳となり、三男で小6の眞(まこと)君(11)が舞台に立つことを後輩の記事で知り、しばし感慨に浸った。 
  • 実は堀内さん自身も二川の生まれだ。子ども歌舞伎の存続が危ぶまれるなか、「故郷の誇り」を懸命に守った児童らの姿に「来年以降も」と決意を新たにしたそうだ。
伝統は残す人と伝え類との共同作業
幸せの学び:<その30> 漁師の妻の言葉=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
日高町に隣接する由良町の雄大な海の景観  「子孫にきれいな海を残すためにも原発には反対します」。この言葉を聞いていなければ、国や電力会社が説く原発の「安全神話」をうのみにしていたかも...
2012年10月31日02時30分
  • 紀伊半島では関西電力が5カ所で原発建設を計画した。日高町には1967年に構想が浮上。最初の場所で計画が頓挫すると、75年には紀伊水道に突き出た小浦崎の先端に2基の原発を建設する計画が持ち上がった。建設に向けた調査に伴う漁業補償金など約7億円が関電から示され、誘致の是非をめぐり地元は推進派と反対派に割れた。関電の接待や招待旅行もあって次第に反対派が切り崩され、人間関係もずたずたになる。現地から約15キロの湯浅町に駐在していた私も応援取材に駆りだされた。
  • 「関電の招待でグリーン車に乗せてもらって福井の原発を見に行きました。でも良いところばっかり見せられたように思えたし、何か気味の悪い印象を受けました」。
幸せの学び:<その29> 夢のカンタータ=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
出前授業で歌う端一恵さん  もう 15年ほど前になるが、読者から一通の手紙が届いた。「教師が通う大学院」という私の記事(98年2月28日付朝刊)を読んだ大阪狭山市在住の女性からだった...
2012年10月24日09時10分
  • 40歳で晴れて大学1年生になった端さんにはすべての講義が興味深く、一生懸命ノートをとる4年間だった。
  • 「願いはかなう。自分のやりたいこと、夢や目標を見つけてほしい。それに向かって一心に努力していれば、必ず道は開けます。挫折や失敗を恐れずに、ぜひ努力をしてください」。端さんは自身の喜びに満ちた体験から、子どもたちにそう語りかけているという。
幸せの学び:<その28> 挫折とノーベル賞=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
ノーベル医学生理学賞受賞が決まり、記者会見で笑顔を見せる山中伸弥教授=京都市左京区の京都大で10月8日、森園道子撮影  ノーベル医学生理学賞の受賞が決まった京都大iPS細胞研究所長...
2012年10月17日00時30分
  • 「山中さんは手術が下手だったので、先輩医師から『邪魔(ジャマ)ナカ』と呼ばれていたそうです」。教室にいた中高年受講者たちから「ほーっ」という声が漏れた。私も「へえ、順風満帆ではなかったんだ」と思った。
  • 「皆さんに感謝したい」という受賞決定を受けた山中さんのコメントは失意の日々を知る人が口にするからこそ味わい深く感じる。挫折は時に豊かな彩りと実りの秋を人生にもたらすことをノーベル賞は教えてくれた。
幸せの学び:<その27> 曽根崎心中=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
大阪の国立文楽劇場でこの夏に特別公演「曽根崎心中」を観賞した。千秋楽に席を予約していたのだが、橋下徹・大阪市長が文楽協会への補助金カットを示唆したことでにわかに注目される舞台となり、熱...
2012年10月10日01時43分
  • 元禄時代には大阪を中心に町人文化の花が咲く。侍から町人に転じた近松が描く庶民の義理人情。ヒロインは社会の底辺に身を置く遊女だ。厳格な身分制度が定められた社会にあって、商業は活況を帯び、貨幣制度が発展する裏側で経済格差が広がっていく−−。そんな時代を背負った古典の名作には現代人も学ぶことが多々あろう。
幸せの学び:<その26> 内戦とチンパンジー=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
チンパンジーの孤児を抱く樺沢麻美さん=シエラレオネで2002年  激しい内戦が続いた西アフリカのシエラレオネの森で10年前、日本人女性と出会った。親がペットで売られたり、食用に殺...
2012年10月03日02時25分
  • 樺沢さんは当時32歳だった。神奈川県立高校を卒業し、バブル景気に沸く日本を離れてパリ、ニューヨークを転々とし、21歳で大学生になった。ストレス漬けのチンパンジーとアルバイトで遊ぶうち、野生の姿を見たくなり、卒業後に西アフリカ・ギニアの国立公園内にある保護施設へ向け飛び立った。
幸せの学び:<その25> 浅川兄弟をしのぶ=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
浅川兄弟のパンフレット。背景は彼らが育った山梨県北杜市の高原  朝鮮半島が日本の統治下だった時代に、朝鮮の陶磁器の美しさを伝えた日本人がいた。浅川伯教(1884〜1964)と巧(1...
2012年09月26日01時30分
  • 伯教は日韓併合から3年後の1913年に京城(現在のソウル)に渡り、美術的には評価されていない李朝白磁と出合った。
  • 兄を追った巧は林業技手として働き、民衆の暮らしに生きる工芸品に魅せられ、名著「朝鮮の膳」をまとめた。
  • 浅川兄弟は後に「民芸運動」を起こした思想家の柳宗悦(1889〜1961)に朝鮮時代の陶磁器の魅力を熱心に説き、ともに朝鮮民族美術館を京城に設立した。
  • 「時代(とき)と国を超えて愛され続ける人がいる/異国の人々と同じ服を着て/同じ言葉で語り合い笑って生きたと/時代と国を超えて愛され続ける人がいる」(その一節) 
  • 「朝鮮人と日本人との親善は政治ではなく、芸術によって図っていかなければならない」という伯教の言葉を今あらためてかみしめている。
幸せの学び:<その24> 残留孤児と夜間中学=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
夜間学級で白川行彦教諭(右)と向き合う生徒たち=小松川第二中学校で9月11日  東京の下町にある夜間中学を訪ねた。大半が外国籍の生徒だ。ある教室では中国残留孤児の引き揚げ者が日本...
2012年09月18日16時38分
  • 重苦しい歴史を背負いながらも朗らかな生徒たち。「尊厳ある余生」を祖国で過ごせるように−−。教師生活最後の35年目を迎えた白川さんの渾身(こんしん)の授業が今日も続く。
幸せの学び:<その23> 孫たちへの証言=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
「孫たちへの証言」第25集を手にする福山琢磨さん  毎年刊行されてきた庶民の戦争体験集「孫たちへの証言」が今夏で25冊目となった。88年の初刊以来、四半世紀で全国から1万6418編の...
2012年09月12日06時30分
  • 来夏刊行の第26集の証言募集はすでに始まっている。そのテーマは「これだけはなんとしても書き残したい」。風化にあらがう福山さんの覚悟がにじむ。

幸せの学び:<その22> 追憶のコリアタウン=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
「百年〜風の仲間たち」の舞台で歌う趙博さん=大須賀博さん撮影  切ないけど明るく、優しいけど鋭いセリフが、朝鮮半島と日本の間で揺らぐアイデンテティを浮き彫りにし、やがて境界をまた...
2012年09月05日07時30分
  •  「ナショナリズムも嫌だ、コスモポリタンも真っ平。民族的偏見に満ちたチョーセンジンもご免やけど、バター臭い<在日コリアン>も嫌い。このまま、陽気な在日関西人として生きるんや」。舞台から「越境人」たらんとする力強いメッセージが放たれた。
幸せの学び:<その21> 驚異の前衛「GUTAI」=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
「『具体』−ニッポンの前衛 18年の軌跡」のポスターと国立新美術館  戦後に関西で誕生した前衛芸術家集団「具体美術協会(具体)」(1954〜72)の回顧展を開催している六本...
2012年08月29日01時00分
  • 「具体」を主宰した画家で製油会社社長の吉原治良(1905〜72)は阪神間の兵庫・芦屋に住みながら、「土着的なエネルギーも備えた生粋の大阪人」(美術評論家の乾由明さん)で、「ひとのマネをしない」という方針に呼応した若手芸術家たちは平面、立体、舞台、さらには身体表現など、途方もない創作にチャレンジした。
  • 「おもしろがる精神」に驚いた。
  • 「東京の美術関係者が『思想がない。理論がない』と見たから」との声を聞いた。
  • 「いかに生くべきか」という観念的な世界にこだわる東京には具体作品を評価する余裕がなかったのか。
  • 「絵描きだからこそ、政治的、科学的な制約を受けずに絵空事を描け、自由な発想に人間本来の大切なものを表現できるという自負があった」と述懐していた。
幸せの学び:<その20> この子たちの夏=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
「この子たちの夏」の舞台(撮影:谷古宇正彦)  広島、長崎で被爆した子どもの母親の手記や詩を6人の女優が読み上げる朗読劇「この子たちの夏 1945・ヒロシマ ナガサキ」を観た。原子爆...
2012年08月22日07時30分
  • 「この子たちの夏」は演出家の木村光一さんが主宰する演劇集団「地人会」が85年から毎年夏に全国各地で上演。地人会が解散する07年まで47都道府県の393市区町村で772回上演され、各地に自主上演の会が生まれた。4年の空白を経て昨年から戦後生まれの女優たちで公演が復活した。
  • 「死期がせまり、わたしも思わず、お母ちゃんもいっしょに行くからね、と申しましたら、あとからでいいよ、と申しました。……お母ちゃんにあえたからいいよ、とも申しました」。ある少年のお母さんの手記である。極限の状況でかくも人間の心は優しい。
  • そんな姿に「継承」の2文字が脳裏に浮かんだ。世界で唯一の被爆国の体験を風化させまいと、戦争を知らない世代がバトンをつなぐ−−。りんとした朗読の声がより強い響きで耳に迫った。
幸せの学び:<その19> 8・15=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
2012年08月15日 17年がかりで「シベリア」3部作を書き上げた林照さん  《いくたびか 哭(な)きて炎天 さめゆけり》 終戦の日に山口誓子(1901〜94)が詠んだ句である。ジリジリと照りつける太陽と玉音放...2012年08月15日10時54分
  • 敗戦でシベリア抑留の身となった林さんは極寒の地で過酷な労働を強いられた。終戦から3年後に帰還し、東京都水道局に復職して定年まで勤めた。
  • 「一人でも生きて還り、この事実を祖国に伝えるべし」という亡き戦友との合言葉を胸にペンを握り続け、17年かけて今年、「シベリア」(新風書房刊)の3部作を書き終えた。「白墓の丘」「望郷の風雪無常」「埠頭の華」の3冊は合計850ページに及ぶ労作だ。
  • 「不時の難に備え、その際は潔く花と散り、虜囚の汚名を残すべからずの覚悟で同行すべし」と命じられ、「私は、初めて敗戦の恐怖を体に刻み込まれる、酷い現実がひしひしと感じられたのである」と記した。
  • 「真実を知ってほしい」と話す林さんから読者は何を学ぶか。そこに幸せな未来を築いていく鍵があるのだろう。
幸せの学び:<その18> 太平洋ひとりぼっち=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
半世紀前の写真を手にする堀江謙一さん  1962年8月12日、米国・サンフランシスコの港に日焼けした日本青年がヨットで現れた。当時23歳の堀江謙一さん(73)がヨットで初の単独太...
2012年08月08日11時00分
  • その年の5月12日夜、堀江さんのヨット「マーメイド号」は人知れず兵庫県の西宮港を滑り出し、横断を果たしたのは3カ月後のことだ。当初は快挙どころか、日本国内では「密出国」と非難する声が上がったが、米国が「英雄」として扱ったことでメディアの論調が一変した。
  • 「ヨットは怖く思わないですよ。自然との対決ではなくて、融合みたいな気がするんですね」。人間の意志の及ばない自然現象を丸ごと受け入れる心境を語る姿は悟りを得た僧侶のようにも思えた。
  • 「いつ、とはわからないけど、航海には行きたい、と思っています」と静かに語った。
幸せの学び:<その17> 本の学校=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
教会のような外観の「本の学校 今井ブックセンター」  大山(だいせん)ふもとの鳥取県米子市にヨーロッパの教会のような外観の本屋さんがある。島根県とまたがる地域に店舗展開している今井書店の今...
2012年08月01日11時49分
  • 明治5年創業の老舗書店「今井書店」は長く地域の文化を支えてきた。創業100年の1972年、若き社員だった永井さんは「子どもと本の触れ合いの場を作りたい」と考え、その年のクリスマスイブ、自宅のある鳥取県境港市麦垣町の集会所で、子どもたちに読み聞かせをする「児童文庫」を夫婦で始めた。
  • 明治5年創業の老舗書店「今井書店」は長く地域の文化を支えてきた。創業100年の1972年、若き社員だった永井さんは「子どもと本の触れ合いの場を作りたい」と考え、その年のクリスマスイブ、自宅のある鳥取県境港市麦垣町の集会所で、子どもたちに読み聞かせをする「児童文庫」を夫婦で始めた。
  • 「山陰のドンキホーテと言われようとかまわない」と永井さん。「胎児の時から老後まで、本による豊かな暮らしを」。その合言葉を胸に、夢に向かう姿がまぶしい。
幸せの学び:<その16> デモと小田実さん=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
首相官邸前で行われた原発反対デモ=7月13日夜  世界放浪記「何でも見てやろう」で知られる作家の小田実さん(1932〜2007)に「健康の秘訣」を尋ねたところ、「市民運動をやること...
2012年07月25日05時30分
  • 世界放浪記「何でも見てやろう」で知られる作家の小田実さん(1932〜2007)に「健康の秘訣」を尋ねたところ、「市民運動をやることだ」と即座に言われたことがあった。
  • 「だれかをまつりあげるのではなく、皆さんが一緒に取り組みましょう」と応じる小田さんの姿を目撃したことがある。
  • だから「健康の秘訣は市民運動」という言葉は実に小田さんらしいと感じた。彼は「学生運動だけだったら、精神的に肥大していく。労働運動でもそうだ。市民運動のとりえは種々雑多な人たちが参加していること。
  • 「デモに参加するとはどういうことか。観客ではない。代償行為じゃないんだ。一緒に歩くと、いろんな人がいるわけ。一緒に歩くと街がみな違って見えてくるんだよ」
幸せの学び:<その15> さようなら小宮山量平さん=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
「エディターズミュージアム」の小宮山量平さん=長野県上田市で2005年7月  「ありがとう、おもしろかったね」「みんな、仲良くね」  戦後の日本出版界を代表する編集者の小宮...
2012年07月18日02時05分
  • ≪同胞(とも)よ/地は貧しい/われらは/豊かな種子(たね)を/蒔(ま)かなければならない≫
  • 「父は最後に『さようなら、また会いましょう』と言いました。私は『こんなふうに死ねたら一番幸せだね』と母と話していたんです」
  • 「父は子どもをけなすよりほめてあげ、みくびらない姿勢で向き合ってくれる人でしたね。それは子どもとして幸せなことでした。本当に『ほめ教育』で、作家に対しても編集者としてそうだったのでしょう。愛と知で満ちあふれていたと思います」
幸せの学び:<その14> 三つ星シェフの追想=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
「世界のレストラン・ベスト50」に選ばれた山本征治さん(前列中央)=ロンドンで4月30日夜、小倉孝保撮影  日本料理として3年続けて「世界のレストラン・ベスト50」に選ばれた「日...
2012年07月11日06時30分
  • 「実は……」。山本さんは20年前に訪れたことを打ち明けた。当時は故郷の香川県で修業の身だった。書棚で徳島の「青柳」の料理を紹介した大型本「味の風」(柴田書店)を見つけ、すぐに買い求めた。帰省する電車内で美しい写真にすっかり魅せられ、「ここで修業をするぞ」と心を決め、翌日に「青柳」に電話で申し出たそうだ。
  • そういえば農水省は日本食文化をユネスコに世界無形文化遺産に登録するよう提案したそうだ。音楽やアート、演劇に限らず、「味」の世界もすばらしい芸術であり文化だ。大阪の街は「日本料理」というすばらしい文化を育んでいる。
幸せの学び:<その13> 物くさ太郎=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
多田道太郎さん=1987年12月14日、京都市中京区で  「しぐさの日本文化」などの著作がある評論家でフランス文学者の多田道太郎さん(1924−2007)の幼少期から学生時代に焦点を当て...
2012年07月04日06時30分
  • ≪多田の生まれつきの不器用さは軍隊時代で一層苦汁をなめることにつながるが、幼少期に形成された劣等感は、後年の多田の学問のばねになる。この子ども時代に、転がってしまった餅を拾うのも億劫がる「物くさ太郎」の挿し絵を見て、「非常に強烈なイメージが焼きつき、それがぼくの思想の原点をつくったような気がする」と述べるように、その思いが「怠惰の思想」(1971年)に結晶されるのである≫
  • ≪(多田は)自由とは一つの理念であり、それが生きて作用するには自分たちの抑圧・屈服・抵抗の体験の質にかかっていると述べ、「みじめでコッケイな抵抗」こそ「将来の思想の養分がある」という言及に、彼の軍隊体験を潜り抜けた思想的昇華が認められる≫
  • 森羅万象を楽しげに論じていた多田さんの心の奥底をあらためて思う。
幸せの学び:<その12> 遠い世界に=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
懐かしいミュージシャンの顔が並ぶコンサートのチラシ  70年代初頭に中学、高校生活を送った私たちの世代はラジオの深夜放送に大きな影響を受けている。テスト直前でもスイッチはつけっぱなしで、...
2012年06月27日05時30分
  • “語り手”の中には自作の曲を歌うミュージシャンも多くいて、権威への抵抗、自由な表現を知らず知らずに教えられたが、
  • 「幸せなこと、悲しいこと、つらいことも分かち合うシェアリングという言葉のもとに、被災地支援を忘れずに続けようとミュージシャンが集まりました」。歌手の庄野真代さんのあいさつでコンサートが始まった。
  • 「遠い世界に旅に出ようか それとも赤い風船に乗って 雲の上を歩いてみようか……」。代表作「遠い世界に」はメルヘンチックな歌詞だが、安保闘争やベトナム戦争など国内外の反戦ブームに呼応する曲として当時は決してのどかに聴いたり歌ったりできなかった。
  • 「おれたちも元気でいないとなあ」。終演後、客のだれかがつぶやいた。
幸せの学び:<その11> ふるさと新聞=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
「ふるさと松川新聞」を作る生徒たち=昨年12月7日 信州・安曇野をファッション誌が盛んに紹介し始めたのは70年代だった。北アルプスふもとの美しい田園イメージが都会に浸透し、若い女性たち...
2012年06月20日02時30分
  • 自然のスズムシが生息する人口約1万人の松川村はのどかな風景が広がり、点在する美術館や果樹園、そば屋などが観光コースを形成している。
  •  「村にはどんな著名人が住んでいるのだろう」「楽しい店はないかなあ」。生徒たちは図書館に出かけ、インターネットを駆使し、週末にインタビューへと出かけた。
  • 3年B組では担任の宮澤美帆子教諭(39)が「一番伝えたいことは何か、みんなで考えて」と呼びかけた。
  • カラーのタブロイド判「ふるさと松川新聞」が送られてきたのは彼らが卒業した後の若葉のころだった。1面には北アルプスの写真と「自然豊かな松川村」の見出し。
幸せの学び:<その10> 天海祐希さん=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
天海祐希さん  女優の天海祐希さん(44)が「理想の上司」などを選ぶアンケート調査で圧倒的な支持を受けている。容姿に加え、気さくな人柄への好感度が高いようだ。約20年前になるが、宝塚歌...
2012年06月13日05時30分
  • 女優の天海祐希さん(44)が宝塚入団前に両親から「お金や地位に惑わされたらいけないよ」と諭されたというのだ。
  • 天海さんは今春、女性が選ぶ“イイ女”ランキング(オリコン調査)で4年連続の1位に選ばれた。少し前に産業能率大学が発表した「新入社員が望む理想の上司」調査と明治安田生命保険の同様アンケートでも3年連続1位(女性)に輝いた。
  • 「別の世界に戻った時に、感覚がズレていないようにしなくちゃ、と思っています」と言った。
幸せの学び:<その9> 十勝原野からガーナへ=城島徹- 毎日jp(毎日新聞)
ガーナの母娘と一緒の米山博子さん  小学校の廊下に張ってあったポスターがアフリカとの出合いだった。ナイジェリアの内戦「ビアフラ戦争」で餓えた子どもの虚ろな眼差しの写真だ。高校では...
2012年06月06日10時02分
  • 西アフリカのガーナに暮らす日本語講師、米山博子さん(53)は振り返る。
  • ヤギのミルクを飲み、畑の野菜を食べて暮らした記憶と重なったのだ。
  • 「人生は一度きり。思い立ったら即行動」がモットー。
  • それから4年後、自作の絵本「サラガのバオバブ」(新日本出版社)が届いた。
  • 首長から「奴隷をつなぐ鉄杭を埋めたバオバブの木がここにあった」と教えられた。その瞬間、激しい戦慄に打たれた。
  • 「奴隷たちの嘆き、その苦悩を見続けたバオバブの魂が雷鳴となって落ちたかのようでした」
  • 「サバンナのむかしがたり 岩をたたくウサギ」(同)が出た。人を欺けば自分に振り返ることを諭す伝承で、村の女性たちが描いたユーモラスな絵を添えた。

0 件のコメント:

コメントを投稿