挨拶

ご同輩の、ご訪問、大歓迎いたします。
「なにごとのおわしますかは知らねどもかたじけなさに涙こぼるる」(西行)
徒然なるままに観想を記しています。

2014年4月7日月曜日

「科学的思考」の欠落が「〈フクシマ〉を招いたのか

竹内均著『科学的思考とは何か』を再読した。
《技術の目的は、科学を人間の為に役立てることにある。》
として、〈現代技術の特徴〉を、
「束ね合わせ」「システム化」「ソフト・テクノロジー」「マネージメント」などが、現代技術の著しい特徴である。》
という。そして
《現代技術の特徴は、二重にも三重にもシステム的である。まず第一に、それは個々の技術の束ね合わせという意味でシステム的である。第二に、生産だけでなく、生産の結果生じる廃棄物の回収や循環を考慮しなければなっらないという意味でシステム的である。第三に、価値観や好みの変化や社会的責任を考慮しなければならないという意味でシステム的である。》
という。こういうわけで、新しい技術を計画し開発し完成するためには、
システム工学的手法が駆使されねばならない。》
という。それを必要とする理由が、少なくとも三つ考えられる。
《その第一は、右にも繰り返し述べた技術の社会的責任である。第二には、私たちが投下しうる人的資源や金には制限があり、従ってこのようなプロジェクトの相互評価をする必要が生じる。第三には、多方面からのアセスメントによって、思いもかけない見落としを防ぐことが可能になる。》
ということである。

これらは1980年代半ばの発言である。

我々の生活は、社会システムの一部であるから、システム思考で、対処しなければならないというのである。技術の進歩によって我々の活動は増幅され、単に一個人の活動に止まることができなくなった。その為我々は、システム思考を身につけ、部分最適だけでなく、全体最適の尺度も基準に行動を正す必要が出てきたという。
著者の意見にもっと積極的に取り組んでいれば、〈フクシマ〉は防げたであろうか?

その答えが日経ビジネスの以下の記事にあった。(2016/04/17)




0 件のコメント:

コメントを投稿