《がん診断後1年以内の自殺および他の外因死のリスクが有意に高い》ことが判ったという。《がんになっていないグループの自殺のリスクおよび他の外因死のリスクに比べ、がん診断を受けたグループの1年以内の自殺のリスクおよび他の外因死のリスクはともに約20倍でした。一方、診断後1年以上経過した自殺のリスクおよび他の外因死のリスクは、がんになっていないグループと違いがみられませんでした。》という。、
《がんは日本人の2人に1人がなり、死因の約3割を占めるが、治療技術の進歩などで、5年生存率は03〜05年の統計で5割を超えている。特に早期で発見された時の5年生存率は約9割で、必ずしも死に直結する病気ではなくなった。このため国が12年に定めたがん対策推進基本計画では、死亡率の減少と同時に「がんになっても安心して暮らせる社会の構築」を全体目標に掲げている。》
という。
参考資料(厚生労働省平成24年(2012)人口動態統計(確定数)の概況)
自殺を減らすには、リスクを低めること、正しい認識が必要ということである。
正しい認識とは、患者だけの問題ではない、仕組みの中にある認識である。
認識の違い、信念の違いが、信頼感の障碍に??
医療技術の進歩と死亡率の低下を正しく認識することは勿論であるが、最も身近にいる、医者や看護士の認識はどうだろうか。
そもそも、健康に対する認識が一般人と専門家(医師、看護士等)では違うように思える。
健康とは何か。
医者の健康観は、「病気でないこと」であり、医者は病気を語るが、健康を体感的に語らない。
一般人の健康感は、「調子がいい」「気分がいい」「生き生きと活動できる」という体感に基づくものである。多分に、気分に左右されるものである。
気分は医者の健康観に基づく診断ほどには論理的ではない。
だから悲観して自殺するのである。
この健康観の違い、ギャップの中に置かれる不安が、拡大し、自己否定につながる?
もし、そこに生き生きとした交流がそこにあれば、
悲観することもなく、交流を中止することもない。
そうした、人間的な交流が生まれないから、希望を失い、悲観し、自殺する、と考えることもできる。
患者に対するケアが、顧客サービスを充実させることが、患者にしてみれば、人間としての関係が奪われ、医者と患者の関係の中で自分が商品化されていくように感じ、そのことに抵抗を感じるという状況をつくり出していないだろうか?
人間としての生活は絶たれ、患者としての生活が始まるのである。
この急激な転換をどう受け止めるかは、個人によって異なるのである。
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