挨拶

ご同輩の、ご訪問、大歓迎いたします。
「なにごとのおわしますかは知らねどもかたじけなさに涙こぼるる」(西行)
徒然なるままに観想を記しています。

2010年12月7日火曜日

今は、坂の上にいるのか

「坂の上のクラウド」で、つれづれに考えたいことは、

  1. いま、どこにいるのか
  2. クラウドの実態は何か
  3. 何を期待しているのか
  4. 今、何をしているのか

まず、「今、どこにいるのか」ということである。「坂の上」と考えている人の多くが「下り坂」をイメージしているのではないか。
司馬遼太郎が描いた坂は「上り坂」である。
「坂の上の雲」は「晴れた日の山頂に続く山道の彼方に浮かぶ雲」がイメージされている。
明るい明日を目指して進む姿が同時にイメージされる。

現在、われわれは「下り坂」をイメージする、同時にマイナスのイメージを併せて抱く。
その原因はどこにあるのだろうか。
「少子高齢化社会」になり、国際競争力が低下し、経済が衰退するとの悲観論が横行する。
その低下の一因はアジア経済の台頭にある。日本はそのアジアにおいてこれまでの優位性が失われると悲観しているのである。
本当に今日の状況がそれほど悲観すべきものなのであろうか。
明治時代に比べ、環境は格段に整っているといえるのではないだろうか

なぜなら、アジアが活性化されているのである。「東洋の覚醒」、それが、明治時代に日本が極東で理不尽な戦いを展開した一つの理由であった。そのアジアが覚醒し、猛烈な勢いで成長しているのが現在である。

われわれが理想としていた姿に,一歩近づいたのである。喜ぶべき状況なのである。

過去の苦い経験に鑑み、偏見、独断に陥ることなく、状況認識を正しくし、正しい行動をとることが求められている。
偏見に囚われると下り坂しか,その先に拡がる雲海しか見えない、しかし視界を広くし,周囲を見渡せば、われわれは今まで以上の急坂にいることが実感できるはずである。
ただ言えることはその坂を上ることができるかということであろう。
坂を上るためのクライミング技術を開発することが必要になっているのだ。
これは非常にチャレンジャブルな課題である。

明治初期、世界史上で、奇跡とも言える活躍をし、世界の認識を変えた日本である。
今日、かつて世界が経験したことのない速度で高齢化する日本には再び奇跡を起こすチャンスが与えられたとポジティブに考えることが重要であろう。

アメリカが試行錯誤する実験国家であることは周知の事実である。
そのアメリカの民主化の実験台になったともいえる日本は未曾有の経済発展を実現し、一時はアメリカを凌駕するまでになった。そして共産主義国よりももっと共産主義的な平等な社会を実現したといわれた。。
「坂の上」に今「雲」はない。何があるかはこれからのお楽しみである。
可能性を求めて、前向きに、ポジティブに行動し、「坂の上」に「雲」を創ることがわれわれの「義務」かも知れない。

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