挨拶

ご同輩の、ご訪問、大歓迎いたします。
「なにごとのおわしますかは知らねどもかたじけなさに涙こぼるる」(西行)
徒然なるままに観想を記しています。

2016年10月25日火曜日

ケアシフト!シルバーイノベーション最前線についての考察2

「勉強→良い学校→正規雇用」は豊かな人生か?』は、「多くの日本人は、人の前では「がんばって勉強→良い学校→長期安定的な正規雇用」という図式に批判的な態度をとりつつも、実のところ最も望むものであったりする。だが、それで満足できるのか。」と問う。その要点は以下のとおりである。
  • より多くの人々が健康、お金、生き方のバランスをとるライフデザインに注意と労力を払いつつある。
  • 世の中の動きや近未来の自分の姿が見えづらい不透明感。そしてお金や健康に関する不安感、不満感。これらが、すでに始まっている未踏高齢化社会の主旋律だ。
  • 社会疫学の調査によると、高齢男性の低所得者は、平均所得を得ている人に対して、うつが7倍、死亡率が3倍高い。
  • 遺伝子検査を受けて予防的な治療を行うことが当たり前のサービスになっているだろう。
  • この学生の主張をまとめると、「がんばって勉強→良い学校→長期安定的な正規雇用」
  • 厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」(2013年)をもとに「しんぶん赤旗」が生涯賃金を試算したところ、正規職員は2億2432万円、非正規職員は1億2104万円になるという。その差は1億円もある。
  • 社会疫学の研究結果、既婚者に比べて非婚者は死亡率が女性で5割、男性で2.5倍高いことが明らかになっている。
  • 「がん患者白書2013」によると、非正規雇用の6割が罹患後に依願退職や休職に追い込まれる。一方、正規雇用の6割は罹患後も雇用され続けるという。
  • 第1に、このパスの内と外との間には、お金の格差、健康の格差、ライフデザインの格差が歴然と存在するということだ。
  • 階層格差が激しい米国では、「この階層間の相対的貧困という心象ファクターが、社会全体の健康レベルを押し下げる」ということが近年の社会疫学研究で明らかになってきている。
  • 第2の問題は、「がんばって勉強→良い学校→長期安定的な正規雇用」は、それ自体が過剰な同調圧力の発生源である点だ。
  • 「起業希望者」の数が、バブル末期だった1987年の178万人から、2012年には約半分の84万人にまで減っている。
  • 人生前半の労働に関係する10万時間と人生後半の自由な10万時間を、楽しみながら健康に過ごしていくコツは、モノ・コトを起こすスキルを磨いて、実際にコトを起こしてみることだ。
その思考ロジックは次のようになる。

  • お金で健康を買える時代、「君はどうする?」と学生に問う
  • 日本人の悩みのトップはお金と健康
  • 増えつつある老後難民・老後棄民
  • 健康もお金次第?
  • 金持ち、健康、勝ち組の「3K」志向
学生の志向は次のように固定している
  • 「勉強→良い学校→長期安定的な正規雇用」

たまにはドリフトしてみることを進め、「よそ者、ばか者、たわけ者になること」を説いている。自分を生きるとは何かを問うているのだ。

2016年10月23日日曜日

『シルバーICT革命が超高齢社会を救う』を読んで

Iot4.0『第四次産業革命』が喧伝されているが、その対処法は既に標題著書に記されている。
さらに言えば、シルバー世代こそが今日の問題を解決できる。
この書も「デジタルデバイド」にフォーカスし、対処法を36挙げ、説いている。
  1. 超高齢社会の構築の障害となっている各種の規制などの撤廃
  2. 内閣府の高齢社会対策ページなど、政府の高齢者のクオリティーオブーライフ向上の施策や統計のWeb上での公表は、一覧性のある図表を用い、国民が理解しやすく意見を組み入れることが可能になるよう改善すること
  3. 国民ID番号制度の導入
  4. 高齢者の移動(モビリティ)のためのインフラ投資の促進
  5. 高齢者が公共交通(特にバス)を利用しやすくする
  6. 地域のeヘルス統合システムの構築
  7. モビリティーイノベーションを推進するための条件整備
  8. 地域イノベーションープロジェクトの実現
  9. 高齢者向けのパーソナルサービスの充実
  10. 地域のワンストップーサービスーセンターを核とした高齢者の就労・生活支援の充実
  11. 超高齢社会に向けた自治体クラウドーサービスの現状調査
  12. 人間中心の道路交通政策の展開と高齢者に優しい町づくりの推進
  13. 国民生活第一の時代では高齢者視点に立ったサービスの提供が大事
  14. シルバー・イノベーション特区の創設構想
  15. ボランティア人材を活用しやすくできる情報インフラの構築
  16. ICTを活用した住宅セーフティネットの構築
  17. 同世代間支援のためのICT環境の構築
  18. 高齢者間の情報共有を促進するネットワーク手段の充実
  19. 高齢社会を活き活きとしたものにするためのソーシャルーメディアの活用・果たすべき役割を重視
  20. サービスーイノベーション強化へ最先端レベルの研究開発も優先
  21. NPOなど高齢者の声を組織的に吸い上げる取り組み必要
  22. ICTが世代間の連携に役立つ視点を踏まえた政策遂行
  23. アクティブーシニアとして意欲ある健康な高齢者に向けたICTのアクセス手段の充実
  24. デジタルーコンテンツの流通促進と高齢者のクールなライフスタイル
  25. 地域活性化へ高齢者用ICT対策の定期的な日欧並びに日中韓共同会議の創設
  26. 課題解決型先進国として、高齢者関連技術を育成し国際競争力の強化
  27. 高齢者世帯の安全・安心システムの確立
  28. ICT活用の前提になる法制度の見直しと、高齢者向けのICT基本法の制定
  29. 地域活性化創造のベースとなるサービス提供者としての高齢世代を支える地域力の強化
  30. アクセシビリティとeInclusion(市民の社会参加)の徹底
  31. 次世代教育・伝統承継への高齢者の積極的な参加を可能とするICTサービスの開発と教育への意義
  32. 大災害対策の原点は国民の生命・財産を守ること
  33. BCPは複合リスクを前提に多面的に対策を練ること
  34. 災害の復興には若者が戻ってこられる魅力的な地域発展が必要である
  35. 「敬老の日」を世界の統一祝日になるよう国際機関での決議を働きかけることが日本の使命
  36. 内閣に「超高齢社会担当大臣」を設置すべき
しかし、深刻なのは、アナログデバイドではないか?
そしてアナログデバイドの解決は選択しないことである。
「創造的破壊」から「破壊的創造」へと発想の転換を図ることではないか?

2016年10月6日木曜日

「浄化」について

介護職初任者研修を振り返り、「からだの不思議」について考えてみた。
自律神経、末梢神経、免疫機能などに思いが及んだ。
そして、「浄化」作用について考えた。
しかし、「浄化」という言葉は、テキストのⅠにもⅡにも表れない。
「消化」は勿論多く検出される。
浄化は、ことバンクは次のように説明する。
1 きれいにすること。清浄にすること。「空気を浄化する」
2 心身の罪やけがれを取り除くこと。社会の悪弊などを除いて、あるべき状態にすること。「腐敗した政治を浄化する」
3 ある地域から他民族を排し、民族構成を単一化すること。→民族浄化4 ⇒カタルシス
民族浄化などこわい面を持つ言葉である。
浄化は、カタルシスと同義だという。
カタルシスはあるかと考え引いてみた。これもない。
因みに、カタルシスは、次のように説明されている。
〈純化〉〈浄化〉〈排泄〉などを意味するギリシア語アリストテレスが悲劇の機能を論じて,〈観客に感情のカタルシスをもたらすこと〉(《詩学》)として以来,演劇さらには芸術一般の,観・聴者に感情の激発とその後の心の軽快感,高揚感を生ぜしめる効果を指して用いられる。
介護の世界は、浄化やカタルシスには無縁のようだ。
昇華という言葉は、次のように解説されている。
精神分析学用語。性的衝動ないしそのエネルギーを,性的でない,社会的に受入れられるような,なんらかの他の活動の形で表現するようにさせる無意識的過程。芸術,宗教などの文化現象もこの働きによるとする。
これも、テキストⅡに、次のように
基本的な衝動などを社会的に価値の高い方法に置き換える。例えば,性や破壊の欲求をスポーツや芸術などに表現することで満足感を得る。
とだけある。
浄化やカタルシス等、心理学的なこと、精神的なことは、選別されているように見える。
介護とは、身体的な介護だけではない、精神介護が重要だと考えるが、テキストの内容からは精神介護が抜けているように思える。介護士の領域ではないということか?

2016年2月6日土曜日

伊東塾(仮称)開講

この度、研修担当顧問に就任した。有難いことである。これまで培ってきた経験を伝えていきたい。
2月4日早速、伊東塾(仮称)が開講した。受講者は、若手幹部4名である。
オリエンテーションで、目的(何の為に)、目標(何を)、方法(どのように学ぶか)を確認した。
これからどのように成長し、変わっていくか愉しみである。
これを機に、志、リーダーシップなど仕掛かりを少しずつ完成していくことにする。
 

2016年1月28日木曜日

ケアシフト!シルバーイノベーション最前線についての考察1


自分と社会をゆるく小さく結ぶ「ソーシャル起業」のすすめ』は、、「高齢化により、どっと多くの日本人が人生後半に突入している。それに伴い「ケアシフト」という現象が起こりつつある。「ソーシャル起業」という切り口から考えてみよう」という。要点は以下のとおりである。

  • 欧州では1910年に、そして日本では1947年に平均寿命が50歳を超えた。そして、周知の通り日本人の平均寿命は、2012年時点で男性79.9歳、女性86.4歳にまで延びている。
  • 国立社会保障・人口問題研究所によると、今後日本の総人口は減りながらも65歳以上の高齢者は増えてゆく。すなわち、高齢化率は上昇を続け、2013年にはすでに4人に1人が、そして2035年には3人に1人が65歳以上となる。さらに2060年には2.5人に1人が65歳以上となってゆく。日本全体で、人生後半の10万時間に突入する人が激増するのである。
  • 人生後半の10万時間に焦点を置く原理や道標になるような「~主義」があるのだろうか。
  • 人生前半の10万時間をターゲットにしてきた近代資本主義や市場競争の行動様式では、まったく立ち行かなくなる
  • 人生前半の10万時間では、厳しい競争にさらされてサバイブするのか、いかに自分(たち)が得る利益を最大化するのかに関心が向かってしまう。でも後半の10万時間は、むしろ、排除されている人々や利他を気にかけ、労働市場、製品市場、資本市場などお金との交換にとらわれない「場」としてのコミュニティーにおける活動が大切になってくる。
  • ケアシフトは、人生後半の10万時間のみならず、人生前半の10万時間にも影響を与えるのである。
  • 競争社会の中をサバイブして「豊かさ」の恩恵にあずかった方々には、「排除」問題にも取り組んでもらいたいものだ。
  • 参加者が挑戦してみたいアイデアを手短にプレゼンテーションし、一緒に実現したいアイデアを投票で絞り込み、チームを作って起業に挑んでゆく。いわゆる起業アイデアの創発から実行までをケアするコミュニティーだ。
人生後半の10万時間を前半の10万時間で「排除」した物事の手当て・手入れのために3つのケア(健康・他者・地域)を提唱する。

2016年1月16日土曜日

さもしさとエンドレスウォー

次の記事の背後にあるものは、さもしさである。
欲望マシーンと化した人間の悍ましさか?
「時計仕掛けのオレンジ」でスタンリー・キューブリックが描いた諸相に世界は近づいている。
さらに巧妙に儀装して・・・。

2016年1月1日金曜日

謹賀新年

昨年中はご厚情を賜り有難うございました。
   本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。


昨年は、グローバルな経済競争が、温暖化などの環境破壊、難民の流出、テロの脅威などを生み、「生活の安全、安心」が損なわれていると危機感を大きくした年ではなかったでしょうか。
「ブラックバイト」、「下流老人」など福祉に焦点が中てられました。
介護を負担と捉える“さもしい”社会制度のもとに、「介護離職」「介護殺人」「介護自殺」「介護放棄」「介護難民」などがつくり出されています。
我々は“豊かさ”を求めて、競争に参加しましたが、“さもしさ”を味わう結果となりました。このままでは超高齢社会の行く末は“しあわせ”なものにはなりません。
幸いにして、SSBCを通して介護の現場で働く人たちと接することができました。その方々の苦労を間近に見て、「介護が人を育む」のだと、改めて感動しました。「介護」は人の“仕合せ”を実現する。
「介護」を通して人間関係、生活のリズムを再生し、「文化としての介護」を育みたいと願っています。
幸いにして、SSBCには間近に介護を経験する高齢者がたくさん居ます。
超高齢社会の当事者が介護(仕合せ)を実践し、生活モデルを構築することを提案して参ります。
ご指導、ご鞭撻、ご協力のほど宜しくお願い致します。

2016年 元旦 
SSBCコーディネーター
伊 東 義 賢