『自分と社会をゆるく小さく結ぶ「ソーシャル起業」のすすめ』は、、「高齢化により、どっと多くの日本人が人生後半に突入している。それに伴い「ケアシフト」という現象が起こりつつある。「ソーシャル起業」という切り口から考えてみよう」という。要点は以下のとおりである。
- 欧州では1910年に、そして日本では1947年に平均寿命が50歳を超えた。そして、周知の通り日本人の平均寿命は、2012年時点で男性79.9歳、女性86.4歳にまで延びている。
- 国立社会保障・人口問題研究所によると、今後日本の総人口は減りながらも65歳以上の高齢者は増えてゆく。すなわち、高齢化率は上昇を続け、2013年にはすでに4人に1人が、そして2035年には3人に1人が65歳以上となる。さらに2060年には2.5人に1人が65歳以上となってゆく。日本全体で、人生後半の10万時間に突入する人が激増するのである。
- 人生後半の10万時間に焦点を置く原理や道標になるような「~主義」があるのだろうか。
- 人生前半の10万時間をターゲットにしてきた近代資本主義や市場競争の行動様式では、まったく立ち行かなくなる
- 人生前半の10万時間では、厳しい競争にさらされてサバイブするのか、いかに自分(たち)が得る利益を最大化するのかに関心が向かってしまう。でも後半の10万時間は、むしろ、排除されている人々や利他を気にかけ、労働市場、製品市場、資本市場などお金との交換にとらわれない「場」としてのコミュニティーにおける活動が大切になってくる。
- ケアシフトは、人生後半の10万時間のみならず、人生前半の10万時間にも影響を与えるのである。
- 競争社会の中をサバイブして「豊かさ」の恩恵にあずかった方々には、「排除」問題にも取り組んでもらいたいものだ。
- 参加者が挑戦してみたいアイデアを手短にプレゼンテーションし、一緒に実現したいアイデアを投票で絞り込み、チームを作って起業に挑んでゆく。いわゆる起業アイデアの創発から実行までをケアするコミュニティーだ。
人生後半の10万時間を前半の10万時間で「排除」した物事の手当て・手入れのために3つのケア(健康・他者・地域)を提唱する。